SIM×デバイス指南

1日780円でお手軽! GlocalnetのU2sをアメリカで試した!

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 格安SIMユーザーは、海外に行くときの通信手段が悩みの種。データ通信の国際ローミングに対応するMVNOはほぼゼロで、大手キャリアのように普段の契約そのままで通信ができないからです。そのため、海外で通信するためには、ローミング以外の準備をしておく必要があります。

 手段は主に3つ。1つが海外用のWi-Fiルーターをレンタルすること。もう1つが、海外用のSIMカードを事前に買っておくこと。そしてもう1つが、現地キャリアのSIMカードを契約することです。

 SIM道場でも何度かこうした利用方法は紹介してきましたが、もう1つの選択肢として紹介したいのが、海外用ルーターを買っておくというもの。今回は、クラウドSIMという技術を採用したGlocalnetのWi-Fiルーター「U2s」で、実際にアメリカで通信してみました。

Glocalnetの「U2s」

自動的に現地キャリアとつながり手軽

 クラウドSIMとは、中国に本拠地を構えるuCloudlinkの技術。広い意味ではeSIMの一種で、現在地に合わせて、SIMカードの情報を書き換えることで、割安な通信が実現します。物理的に大量のSIMカードがささったサーバーが用意されていますが、必要な情報は自動でダウンロードされるため、ユーザーが特に難しい設定をする必要はありません。

最適なSIMカードの情報を自動でダウンロードする
サーバーには物理的なSIMカードが刺さっている

 Glocalnetは、このuCloudlinkから技術提供を受けたうえで、クラウドSIMのサーバーを独自で運用しています。クラウドSIMを使ったWi-Fiルーターは、ほかにもMAYA SYSTEMやワイモバイルから発売されていますが、つながるクラウドSIMのサーバーは別々になります。そのため、料金はもちろん、通信速度なども他社のサービスとは異なってくるというわけです。

 現在発売中のルーターは2種類。試用したU2sは、ディスプレイを廃したコンパクトタイプで、サイズ感はモバイルバッテリーに近い印象。ディスプレイもなく、通信状況やバッテリー残量は、本体に搭載されたLEDのアイコンで判断する必要があります。もう1つの「G3s」は、ディスプレイを搭載したモデルですが、重量が重め。操作性を重視したG3sに対し、携帯性を重視したのがU2sという位置づけになります。

サイズ感はスマホより一回り小さく、コンパクトだ
薄いため、ジャケットなどのポケットにも収まりやすい

 ディスプレイがないと、どうやって設定すればいいのかと思われるかもしれませんが、他のディスプレイ非対応Wi-Fiルーターと同様、接続したスマホやパソコンからブラウザで内部にアクセスします。U2sの場合、Wi-Fiに接続した状態で「192.168.43.1」とURL欄に入力すれば設定画面を開くことができます。確かにタッチパネルがある方が単体で操作できるぶん楽ですが、Wi-Fiルーターをカバンの中に入れたまま操作が完結するため、この方式も慣れれば快適です。

端末の管理画面にはスマホなどのブラウザから入る

料金は大手キャリアの国際ローミングより安め

 料金は、端末代のほか、月額400円の基本使用料がかかります。これに加えて、海外で利用すると、1日あたり780円からの海外利用料が発生します。780円で300MB、1180円で500MB、1580円で1GBと、金額は容量ごとに異なります。多少節約しながらスマホ単体で使うのであれば、300MBプランでOK。これであれば、ドコモやauのデータローミング料金の980円より割安です。

料金は1日780円から

 また、大量にデータ通信する人向けに、1GB以上の超大容量プランも用意されています。こちらは、段階制の料金プランが敷かれていて、最大10GBまで利用可能。そのぶん、料金は割高で、最大1万5800円まで跳ね上がりますが、会社で出張する際に、複数のユーザーでシェアすると考えれば納得できる金額かもしれません。安心してデータ通信したい人にはオススメできそうです。

大容量プランも用意

 今回はアメリカで利用したため、上記の金額ですが、中国、台湾、韓国、香港などの東南アジア17カ国では、780円の300MBプランと1180円の500MBプランが1つになっており、780円で500MBまで利用できます。また、1GBプランも1180円と、他の国の500MBプランと同額になっており、お得に利用できます。

海外用が基本ですが、日本での通信も可能。基本料が400円かかりますが、500MBまで無料で通信できるため、元が取れる格好です。従量プランで1GBまで530円、3GBまで1080円と料金も安いため、海外用として持っておき、メインのSIMカードの容量を使い切ってしまったときだけ日本で使うというのはアリといえます。

月額利用料はかかるが、日本でも通信は可能

実際にアメリカで使ってみた

 このU2sを、アメリカで使ってみました。空港に着いたら、電源をオンに。しばらくすると、自動で電波をつかんだことが分かります。U2sは、電源ボタンを短押しすると、電池残量が表示されたあと、電波強度が4段階で表示される仕様。端末内部の設定画面を開くと、4Gでつながっていることが分かります。

電源ボタンを短押しすると、バッテリー残量が分かる
しばらく経つと、電波強度の表示に切り替わる

試しにスピードテストしてみましたが、速度はサンフランシスコ中心部で約21Mbpsと高速。Webを開いても、サクサクと表示されます。U2sにはアプリストアからの自動ダウンロードを防止する機能が搭載されているため、知らないうちにデータ通信を使いすぎる心配もないのが安心。ただし、どの通信が対象かは必ずしも明確ではないため、過信は禁物です。

サンフランシスコ市街地での速度は約21Mbpsを記録
自動ダウンロード抑止機能も備える

 端末は、基本的にカバンに入れっぱなしでOK。バッテリーも半日程度なら普通に持ちました。ただ、あまり考えずに使っていると、300MBはあっという間に超えてしまいます。特に複数の端末をつなぐと、すぐに上限に達してしまいかねません。この点は、注意が必要なところです。

 1日のカウントの仕方も少々特殊で、グリニッジ標準時に通信量のリセットがかかる仕組み。アメリカの西海岸の場合、16時に容量がゼロに戻るので、少々中途半端。今回は試していませんが、ドイツのように、夜1時にリセットがかかった方が使い勝手はいいかもしれません。ちなみに、日本では9時が基準になります。

 このようにやや慣れるまで戸惑う部分はありますが、格安SIMのユーザーが海外で通信するにはいい選択肢といえます。基本使用料がかかるため、日本でも使うつもりで契約するといいでしょう。

U2s(グローカルネット製品一覧)

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