SIM×デバイス指南

コスパ抜群のミドルレンジスマホ「nova lite 3」を試した!

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 ファーウェイは、2月1日に「nova lite 3」を発売しました。現状では格安SIM事業者専売の扱いで、楽天モバイルIIJmioエキサイトモバイルgoo SimsellerLINEモバイルなどが販売中。2月15日からは、UQ mobileも取り扱いを開始します。MVNOごとに価格は異なりますが、2万円台半ばが中心。UQ mobileのように、実質540円で販売しているキャリアもあり、リーズナブルな端末といえます。その実力を、実機でチェックしていきましょう。

2月1日に発売されたnova lite 3

ハイエンド風の高級感あるデザイン

いわゆるミドルレンジモデルという位置づけのnova lite 3ですが、実機をパッと見た限りでは、ハイネエンドモデルにも見えます。背面の素材にはガラスを使い、フレームは金属。ディスプレイも19.5:9と縦に長く、見た目に安っぽさは一切ありません。この価格帯では最上級の仕上がりと言っても過言ではないでしょう。見た目は、上位モデルのnova 3にそっくりです。

光沢感あるガラスの背面で、高級感も満点
側面のフレームは金属素材

 ディスプレイにはいわゆるノッチがあり、インカメラが画面に食い込んでいる形になります。ただし、インカメラとその周囲ギリギリをノッチにすることで、ディスプレイの凹みを最小限に抑えているため、映像を見た際の“ノイズ”にはなりにくい印象。他のファーウェイ端末と同様、ノッチの左右に帯を引き、存在感を薄れさせる設定も用意されています。

ノッチは最小限で、映像をさまたげないのが◎

指紋センサーは背面に搭載されています。ハイエンドモデルのように、ディスプレイ内部に埋め込んだり、前面に搭載したりしていないため、机やテーブルの上に置いたままロックを解除することができないのは残念ですが、精度は良好。スピードが速い顔認証も搭載されているため、気になる人は併用することをオススメします。

顔認証にも対応。指紋との併用がオススメ

 ハイエンド風の見た目ですが、コストダウンの跡は見え隠れします。その代表例が、充電に使用するUSB。ハイエンドモデルは軒並みUSB Type-Cへの移行が進んでいますが、残念ながら、nova lite 3はType-Bのmicro USBです。上下の区別がないUSB Type-Cを使い慣れていると、充電が少々手間に感じますが、ミドルレンジモデルで上記のような価格を考えると、割り切るべき点といえるかもしれません。

ミドルレンジながら優秀なカメラ性能

 ファーウェイのスマホといえば、やはりカメラに注目する人は多いのではないでしょうか。ミドルレンジモデルながら、nova lite 3も、ここに特徴を備えており、AIによる補正が可能です。上位モデルとは異なり、ライカブランドは冠していませんが、シーンや被写体に合わせた最適な設定で撮影してくれるため、仕上がりは上々です。

AI対応のデュアルカメラを搭載

 実際、いくつかのシーンで撮影した作例を、以下に掲載します。AIによる補正が効いていることもあり、青空は見た目以上にスカッとした青色になっています。料理も、色味が濃くなり、より印象的な見た目に。写真から、香りがただよってきそうなほど、鮮やかな色合いになっています。

クッキリとした青が映える風景写真
ビビッドな色合いでおいしそうに見える料理

 この写真が見た目どおりかというと、答えはノーですが、SNSなどに投稿した際に“映える”のはAIありの方でしょう。AIをオフにした上と同じ写真を以下に掲載するため、比較してみてください。好みは分かれると思いますが、AIありの方が今っぽい写真といえるのではないでしょうか。

AIなしだと、空の色が少しくすんだ色合いに
料理もAIオフだと、やや味気ない印象になる

 実はnova lite 3では、AIをオンで撮っておくと、後から補正を解除することもできます。そのため、とりあえずAIはオンにしておくのが正解。ギャラリーには「AI」マークがつくため、どれをAIモードで撮ったかが分かりやすい点も評価できます。この機能はP20 Proなどの上位モデルにはないものですが、便利なため、ぜひソフトウェアアップデートで広げていってほしいと感じました。

AIのオンオフを、撮影後に設定できる

 複数枚の写真を合成して感度を上げ、手持ちでも暗い場所での写真がキレイに撮影できる「夜景モード」も搭載されています。確かに空の色などは明るくなりますが、カメラそのものの性能の違いもあるため、ハイエンドモデルよりはノイズが多め。ミドルレンジモデルのため、過度な期待は禁物です。

暗い場所での撮影は、やはりノイズが多くなった

 とはいえ、2万円台半ばという価格設定を考えると、写真は十分な仕上がりといえます。この価格帯で、ここまでのクオリティを実現しているのは、カメラに強いファーウェイの面目躍如といったところ。

パフォーマンスも高めで普段使いには十分

 ミドルレンジながら、チップセットには「Kirin 710」を採用しており、メモリも3GBで、パフォーマンスは悪くありません。ブラウジングやSNSアプリのスクロールはきっちり指の動きに追従しますし、写真を開くようなやや負荷の高い作業もスピーディに行えます。さすがに、3Dグラフィックスを駆使したゲームは荷が重いと思いますが、AnTuTu Benchmarkでのスコアは12万9059と高め。価格に対するパフォーマンスは高いといえます。

ミドルレンジながら、AnTuTu Benchmarkでのスコアは12万点台

 ファーウェイの端末には、AndroidをカスタマイズしたEMUIが搭載されていますが、このバージョンも9.0で最新。かゆいところに手が届く設定が充実しており、ゼスチャー操作に切り替えることもできます。このゼスチャー操作を使うと、フリックするだけで画面を戻れるなど、操作を素早く行えます。

EMUI 9.0に対応しており、ゼスチャー操作も設定可能

 また、画面からブルーライトをカットする「視力保護モード」も搭載。単に色を黄色っぽくしているだけでなく、「TUVラインランド」から認定を受けたもので、信頼性があります。アプリの利用時間を制限する「デジタルバランス」にも対応しており、使いすぎを防止できる配慮も行き届いています。

視力保護モードも用意する

 残念なのは、先に挙げたmicro USBに加え、Wi-Fiが2.4GHz帯にしか対応していないところ。2.4GHz帯のみだと、混雑時に通信速度のパフォーマンスが著しく低下することがあるため、少々のコストアップになっても、このクラスの端末であれば、5GHz帯にも対応してほしかったところです。

 とはいえ、ディスプレイが大きく、カメラもキレイでパフォーマンスもまずまずと、nova lite 3はバランスが非常にいい端末。格安SIM事業者専売なのがもったいないぐらいのコストパフォーマンス高さで、ミドルレンジモデルの作り方がうまいファーウェイらしいスマホといえるでしょう。格安SIMデビューにも、うってつけな1台です。

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石野純也
ケータイジャーナリスト。通信業界を中心に取材し、幅広い媒体で原稿を執筆している。国内はもちろん、海外の通信、スマホ事情にも詳しい。