SIM×デバイス指南

おサイフケータイ対応の「arrows M02」で「モバイルSuica」を使ってみた!

Pocket

 以前はSIMフリースマホには搭載されていなかったおサイフケータイですが、ソニーモバイルの「Xperia J1 Compact」を皮切りに、国内メーカーの端末には徐々に採用が進んでいます。

 今では、富士通の「arrows M02」や、シャープの「AQUOS SH-M02」などにも、おサイフケータイが搭載されています。

 12月には、待望の「モバイルSuica」にも対応しました。

 にわかに動き出したSIMフリー端末でのおサイフケータイですが、実際の使用感が気になっている人も多いでしょう。そこで、arrows M02を使い、モバイルSuicaを中心におサイフケータイを試してみました。

DSC_3714

サービスごとにアプリを入れてセットアップすればOK

 SIMフリー端末でのおサイフケータイと言っても、使用感はキャリア端末とまったく同じ。おサイフケータイアプリを起動すると、対応するサービス一覧が表示されるので、そこから使いたいアプリをインストールするだけでOKです。

Screenshot_2016-01-25-08-46-40

 

 ここでは、モバイルSuicaを利用してみました。一覧の中からモバイルSuicaをタップすると、Google Playに飛びます。ここから、通常のアプリと同様、インストールを行います。

Screenshot_2016-01-25-08-47-19

 

 インストールが完了したら、アプリを開きましょう。モバイルSuicaの領域を、arrows M02が搭載しているFeliCaチップに書き込むための「初期化」が発生します。ここでは「はい」をタップして、作業が終わるのを待っているだけでOKです。

Screenshot_2016-01-25-08-47-36

 

 初期化が終わると、アプリがアクセスする領域を確認する画面が表示されます。ここでも、「同意する」を選びましょう。以降、同じ画面を見たくないときは、「同意する(以降確認なし)」をタップします。

Screenshot_2016-01-25-08-47-27

 

 次に、モバイルSuicaの入会画面が表示されます。ここで、モバイルSuicaに初期登録することが可能。また、前の機種でモバイルSuicaを使っていた人は、その情報を移すこともできます。利用にはクレジットカードの登録が必要になりますが、JR東日本グループの「VIEWカード」以外だと、年会費1080円がかかってしまう点には注意が必要です。

 これがいやなときは、新たにVIEWカードを作るか、クレジットカード登録不要で使える「EASYモバイルSuica」がオススメ。VIEWカードは、一部提携カードやリボ専用カードであれば年会費がかからず、モバイルSuica用としてお得に使えますし、EASYモバイルSuicaも銀行口座からのチャージが可能です。登録にあたってはメールアドレスも必要になります。以前はキャリアメールでなければ登録できませんでしたが、すでにこの制限もなくなっています。入会画面では、ワンタッチで端末に設定しているメールドアレスや電話番号を自動入力できるようになっているため、入力もスムーズです。

Screenshot_2016-01-25-08-47-54

Screenshot_2016-01-25-08-49-23

 

 筆者は、普段からドコモ端末でモバイルSuicaを使っているため、そのアカウントを移行しました。移行は非常に簡単で、利用中の端末から、残高をサーバーに預け入れる作業をするだけ。1分もあれば、手続きが完了します。その後、新たにモバイルSuicaを利用する端末に、メールアドレスとパスワードを入力すれば、移行は完了します。

 これで、以下の画面のように、モバイルSuicaが使えるようになりました。あとは、改札で端末をタッチするだけ。arrows M02の場合は、おサイフケータイのチップ、アンテナはカメラの下に搭載されているため、端末を持ってこの部分を改札に近づけるようにしましょう。なお、写真では分かりやすいようにモバイルSuicaの画面を出していますが、これをする必要はありません。アプリを立ち上げる必要はなく、画面が消えていてもOKです。おサイフケータイを実現するためのチップであるFeliCaには、「カードエミュレーションモード」と呼ばれる仕組みがあるためで、これは日本語にすると、カードに似せたモードということ。つまり、カード型のSuicaなどと、同じようにふるまえるというわけです。

DSC_3715

Screenshot_2016-01-25-08-55-29

 

 モバイルSuicaでは、オートチャージも設定できます。これは、あらかじめ設定した金額を下回ったとき、登録したクレジットカードから自動的にチャージされる機能のこと。頻繁に利用するようであれば、設定しておくと便利で、アプリを開く回数も少なくなります。

 また、Androidならではの機能である、ウィジェットにも対応しています。ホーム画面にSuicaのペンギンが表示され、タップすると残高の表示が可能です。これとオートチャージを組み合わせて使えば、アプリを開く頻度が激減します。このように、サッと残高を確認できるのは、カード型のSuicaにはないメリット。オートチャージができない、お店での買い物の際に残高が足りないとき、すぐにチャージできるのもおサイフケータイの価値がある点と言えるでしょう。

Screenshot_2016-01-25-08-54-10

 

その他のサービスも使えるが、一部利用不可のものも

 このように、arrows M02でも、大手キャリアから発売されている端末と同じように、おサイフケータイが使えました。

 利用するアプリごとに設定をしなければいけないのが少々面倒なところですが、2つ、3つのサービスを使うのであれば、そこまで時間はかかりません。モバイルSuicaのように、オンラインで簡単に機種変更手続きができるサービスも多いため、新しい機種を買う前に、サッと手続きしておけばよいでしょう。

 おサイフケータイは、一度使うとその便利さから、なかなか離れられなくなるサービス。これがSIMフリー端末で使えるようになったことで、おサイフケータイ対応機種がなくMVNOに変えづらいという大きな障壁が、1つ減ったことになります。

 

 一方で、注意したい点もあります。

 同じように使えるおサイフケータイですが、細かく見ていくと、利用できるアプリが全く同じというわけではありません。

 たとえば、昨年12月以前はモバイルSuicaが使えませんでしたし、今でも、ドコモのクレジットカードサービスである「iD」には対応していません。そのため、自分が利用したいサービスが、きちんと対応しているかどうかは、事前にきちんと確認しておく必要があります。

Screenshot

 また、サービスによってはサーバーへの預け入れ機能などがなく、こうしたものを利用する際には、機種変更時に手間がかかることがあります。こうした手続きの仕様が完全に統一されているわけではなく、個々の事業者にゆだねられているのがおサイフケータイの特徴ですが、たくさんのサービスを使いすぎると、かえって煩雑になってしまうこともあります。これは、SIMフリー端末に特有の問題というわけではなく、大手キャリアの端末でも共通の課題ですが、今後の改善に期待したいところです。

 このように、課題があるものの、SIMフリー端末でおサイフケータイや、その有力なサービスであるモバイルSuicaが始まったことは、歓迎すべきことと言えるでしょう。端末を持っている人は利用してみることをオススメしますし、このサービスを使うために対応端末を買うというのもアリだと思います。

Pocket

石野純也
ケータイジャーナリスト。通信業界を中心に取材し、幅広い媒体で原稿を執筆している。国内はもちろん、海外の通信、スマホ事情にも詳しい。