SIM×デバイス指南

4年ぶりのWindows Phone「MADOSMA」を3週間使ってみた!

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 スマホと言えば、iPhoneかAndroidを思い浮かべる人が多いと思います。実際、日本はもちろん、海外でも、国によってシェアは異なるものの、大体がこのどちらかになります。

 一方で、第3極と呼ばれる、このどちらでもないOSを搭載したスマホも登場しており、既存のスマホへの対抗馬として注目を集めています。

 PCメーカーであるマウスコンピューターが投入した「MADOSMA」も、その1つであるWindows Phoneです。

 Windows Phoneは、PCのOSで絶大なシェアを持つマイクロソフトが開発したOS。国内では、KDDIから「IS12T」が発売されていますが、それ以外の端末は約4年間発売されていません。MADOSMAは、日本にとって、久々のWindows Phoneになるというわけです。

 そんなMADOSMAを、早速購入して、3週間ほど使ってみた印象とは。今回は、MADOSMAの使用感をお届けします。 

コンパクトで性能はミッドレンジながら、レスポンスは上々

 まずは、MADOSMAのスペックを見ていきましょう。

 OSには、マイクロソフトの開発した「Windows Phone 8.1 Update 2」が採用されています。心臓部となるチップセットは、クアルコムの「Snapdragon 410」。こちらはMVNOで取り扱いが多い、ミッドレンジのSIMフリースマホに搭載されているチップセットで、クアッドコア、1.2GHzで駆動します。

 メモリは1GB、ストレージは8GB、バッテリーは2300mAhです。5インチのIPSディスプレイを搭載しており、解像度はHD(1280×720ドット)になります。カメラは背面が800万画素、前面が200万画素になります。

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 このように見ていくと、スペック的には、3万円前後のAndroidスマホとほとんど変わりがありません。大きな違いはOSにあると言っても、過言ではないでしょう。

 その点が、パフォーマンスの違いにも表れています。

 同程度のスペックのAndroidスマホだと、複数アプリを起動した際などにレスポンスがやや低下することがありますが、MADOSMAはスペック以上にサクサク動く印象。アプリの起動も速く、タッチに対してもきちんと追従します。アプリ自体が根本的に異なるため一概には言えませんが、個人的な印象で言えば、レスポンスには不満を感じることはありませんでした。メモリが1GBで、ここまできちんと動くのは、ローエンド端末向けに作り込みを行ってきたWindows Phoneならではなのかもしれません。 

 一方で、外観は残念ながらチープな印象を受けます。個人向けに販売されているMADOSMAはホワイトのみで、サラサラした手触りのカバーをつけるタイプの筐体になります。

 この質感が、もう一歩といったところ。同価格帯のスマホでは、ヘアライン加工を入れたり、模様をつけたりして、上手に視覚的な“誤魔化し”をしている機種も少なくありません。こうした工夫がない点が、少々チープという印象につながっているのかもしれません。

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 ただし、背面は交換可能なため、もしカラーやデザインが異なるカバーが発売されれば、付け替えることで印象が変わる可能性もあります。個人的には、ホワイトではなく、カラーを入れれば質感はある程度隠せるのではないかと感じています。

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タイル形状のユーザーインターフェイスが独特だが、慣れれば使いやすい

 Windows Phoneには、アプリの「アイコン」という概念がありません。代わりに使われているのが、「タイル」です。iPhoneやAndroidのアイコンとは異なり、カラーやデザインに統一感があるのが特徴で、「ライブタイル」に対応しているアプリの場合、タイル上に情報を表示させることもできます。

 つまり、タイル1つで、Androidで言うところのウィジェットに近い機能も果たせるのです。このライブタイルに対応しているアプリを使えば、アプリを開くことなく、簡易的な情報を見ることができます。しかもAndroidのウィジェットのように、面積を取りすぎることもありません。この点は、Windows Phoneの利点と言えるでしょう。

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 タイルとして置いておくアプリは、アプリ一覧の中から選択できます。

 新たにインストールしたアプリも、ここに表示される仕組み。この点はホーム画面とアプリのドロワーに分かれたAndroidと、同じ概念になります。

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 タイトルのサイズは変更も可能。フォルダを作ることもできるので、同ジャンルのアプリをまとめておくと便利です。

 ただ、フォルダを作るとアプリにたどり着くまでに、ワンタップぶんアクションが増えてしまうので、最少のサイズにして置いておいてもいいでしょう。この辺りは、人によって好みが分かれるところでしょう。

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OfficeやOneDriveが仕事に役立つ、ただしマップは……

 MADOSMAを使って便利だと思った部分は、やはり仕事に使える機能が充実していること。

 Windows Phone向けのOfficeがプリインストールされているのは、マイクロソフトのOSならではです。

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 しかも、これらのアプリは、同社のクラウドサービスである「OneDrive」としっかり連携しています。新たなファイルを作ると、直接データをクラウドに保存でき、続きをPCで編集することも簡単にできます。

 同様に、撮った写真もバックグラウンドでOneDriveにアップロードされます。

 こうしたクラウド機能を、特にアプリをインストールすることなく活用できるのは、Windows Phoneのメリットです。

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 ただし、残念ながら、マップの完成度は極めて低いと言わざるをえません。開いてみると分かりますが、東京都内でも建物がほとんど表示されず、23区の位置関係もかなり大ざっぱです。

 これでは、目的地にたどり着くことができません。

 日本でしばらく販売されてこなかったため、仕方がない面はありますし、次期OSである「Windows 10 Mobile」では改善される見込みもありますが、現状では使い物にならないと考えておいた方がいいでしょう。これを補うためには、サードパーティのアプリを利用しましょう。

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日本向けのローカライズやOSの細かな作り込みが今後の課題

 マップと同様、日本向けに作り込みが足りない部分も、少々気になります。

 文字入力機能もその1つ。今ではAndroidでもiPhoneでも、文字入力機能をアプリで入れ替えることが可能になっていますが、Windows Phoneは標準のものから変更できません。

 また、文字入力機能の設定項目も、Androidに比べると少ない印象を受けます。

 バックスペースなどのキー配列が異なっていたり、小文字キーを押す順番が他のOSとは逆だったりと、慣れるまでに時間がかかりました。

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 また、通知エリアに表誦されるボタンのカスタマイズ項目も、やや足りないように感じています。

 その1つが、マナーモードへの切り替え。iPhoneのように一発でマナーモード(消音)に切り替えることができず、Androidのように通知のボタンにもそれがないため、音を消したいときは音量キーをしばらく押している必要があります。

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 残念ながら、アプリの数もiPhoneやAndroidほど多くありません。

 それなりにストアも充実してきており、LINEやFacebookのような基本的なアプリはそろいます。

 ただ、iPhoneとAndroidの両方でリリースされている人気のゲームアプリが、Windows Phoneにあるかというと、数は限られているのが現状です。

 実用系のアプリも、ある程度はありますが、数は限られています。

 マイクロソフトは、Windows 10でPCとタブレット、スマホで共通して動く、「ユニバーサルアプリ」を導入する予定です。これによって、市場規模が広がり、開発者が呼び込みやすくなります。

 また、iPhoneやAndroidのアプリを、手間なく移植できるような仕組みも整えてきました。

 アプリに関しては、今後に期待と言えるでしょう。

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 ここまではOS面での課題ですが、MADOSMAのハードウェアに依存する難点もあります。個人的には、カメラの画質の低さが気になりました。

 暗めのところで撮るとノイズが非常に多く、明るい場所でも色がかなり浅く出てしまう傾向があります。

 3万円台のスマホでも、画質が高い機種は増えているので、絵作りにはもっと力を入れてほしいと感じています。

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 こうした改善すべき点もあり、現時点でMADOSMAをメインのスマホとして使うのは、少々厳しいかもしれません。

 特に、iPhoneやAndroidをこれまでずっと使ってきた人に、オススメするのはやはりためらわれます。

 一方で、新しいもの好きな人が、2台目のスマホとして使ってみるにはありでしょう。その結果、強い不満を感じなければ、 メインに昇格させるのもありでしょう。

 毎月の料金が安いMVNOなら、こうした冒険をするハードルも、それほど高くはないはずです。

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