SIM道場スペシャル

今年1年の「格安SIM」「格安スマホ」を振り返る!

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残すところ、今年もあとわずか。筆者の記事も、これが年内は最後になります。

年の瀬ということで、1年の締めくくりとして、MVNOやSIMフリースマホで起こったことをまとめてみました。

改めて振り返ってみると、この1年でMVNOが大きく変わってきたことが分かるはずです。

データ容量アップ、音声通話対応、完全定額の登場などで
にぎわったMVNO

データ容量の相場は1GB、900円台から2GB、900円台に

1GBで980円という格安なプランをビッグローブが打ち出したのが、昨年12月のこと。この改定を受け、1GBで1000円を下回る料金プランを各社が次々と導入しました。

この価格には音声通話は含まれていませんが、1000円を切る価格はやはり魅力的。MVNOのSIMカードが、「格安SIM」として認識され、ブームになる、1つのきっかけであったことは間違いありません。

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現在では、この”相場”がさらに変わりつつあります。

夏から秋にかけて、各社が1GBだったプランのデータ容量を、2GBにアップさせました。まだこのデータ容量には追随していないMVNOもありますが、2GBで900円台という価格設定は一般的になりつつあります。

また、1GBの料金プランを、さらに値下げするMVNOも登場しました。たとえば、映像配信サービスなどでおなじみのDMMが始めた「DMM mobile」では、1GBの料金プランが660円。auの回線を使用するケイ・オプティコムの「mineo」も、2015年2月から1GBプランを850円に値下げします。

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この1年間で、最低料金で使えるデータ量は2倍から4倍程度にアップしています。

 

音声通話対応のSIMカードが続々と登場、専用カウンターを設けるMVNOも

昨年までの主流は、データ通信専用のSIMカードでしたが、今年は音声通話に対応したSIMカードも一気に増えました。

これによって、安価なMVNOのSIMカードをスマートフォンに挿し、1台目のメイン回線として利用する敷居が、一気に下がりました。データ通信のみのSIMカードでもスマートフォンならIP電話アプリは使えますが、今まで使っていた電話番号をMNPで移せるのは大きなメリットと言えるでしょう。

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また、ドコモ、KDDI、ソフトバンクはこぞって音声定額プランを導入しています。たくさん電話する人にとってはおトクな料金プランですが、基本使用料が従来より高いため、あまり電話をかけない人にはメリットがありません。このような時にも、MVNOの音声通話対応プランはオススメです。

ただし、音声通話に対応すると、本人確認を厳密にしなければならなくなります。そのため、多くのMVNOでは、本人確認完了後にSIMカードを郵送する仕組みになっています。とは言え、それだと、MNPをしている間に、電話が使えなくなってしまうのが困りものです。

こうした声を受け、リアルな店舗に、専用カウンターを設けるMVNOも登場しました。IIJの「BIC SIM」はその1つ。ほかにも、NTTコミュニケーションズ(OCN)やワイヤレスゲート、U-NEXTなど、さまざまなMVNOがリアルなユーザーとの接点を持ち始めています。これも、2014年に大きく変わったことの1つでしょう。

 

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au系MVNOがついに登場、年末にはKDDI子会社も参戦

これまで、MVNOと言えば、使っているネットワークはほぼドコモ一択でした。理由はシンプルで、ネットワークを借りるためのコストが安く、端末の通信規格や周波数帯が国際的にスタンダードなものに近いためです。より簡単に言えば、安くて使える端末も多いからです。

とは言えauも、ネットワークには定評があります。エリアの広い800MHz帯のLTEを一気に立ち上げ、人口カバー率もトップクラスです。

このLTEネットワークの広さを売りする、au系のMVNOが登場したのも、2014年の大きな出来事です。

1社目は、ケイ・オプティコムの「mineo」。2社目が、KDDIバリューイネイブラーの「UQ mobile」です。

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ただし、auは3Gの通信規格がドコモやソフトバンクと異なるため、対応端末はまだまだ少ないのが現状です。ドコモ系MVNOのように、SIMフリー端末に挿してもほぼ使うことができません。また、iPhoneもiOS 8から利用ができなくなってしまいました。

このように考えると、まだまだ課題も多いau系MVNOですが、ネットワークの選択肢が増えたことは、ユーザーとして歓迎できます。

 

ついに登場した完全定額の料金プラン

MVNOの料金プランは、データ量に応じていくらというような従量制が一般的でした。MVNOに限らず、今ではどのキャリアも、こうした料金プランを採用しています。

ところが、この常識を打ち破る料金プランが、NTTぷららからリリースされました。

同社の「定額無制限プラン」は、データ通信の速度を3Mbpsに絞っている代わりに、何GB使っても制限を受けません。

このブログでも紹介したように、おおむね1〜3Mbpsの間で、速度も安定しています。

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このNTTぷららの料金プランに、追随するMVNOも現れました。1つが、U-NEXTのU-mobile。もう1つが、日本通信です。

この2社の料金プランも、NTTぷらら同様完全定額となっていますが、速度に制限がありません。

ただし、実際には、速度が出ても数Mbpsといったことが多いようです。定額無制限をうたうと、それだけ接続するユーザー数も増えてしまうため、従量制の料金プランが中心の会社よりも速度が出ない傾向も見て取れます。安定した通信速度が必要な場合は、ほかのMVNOの方がいいこともあるので、事前にネットなどで検索して、評判は調べるようにした方がいいでしょう。

 

続々と登場するSIMフリー端末

端末の選択肢も多彩に

2013年はiPhone 5s、5cや、Nexus 5といった端末がSIMフリーで販売され、話題になりました。

今年は、この傾向に拍車がかかっています。

アップルのiPhone 6、6 Plusは、キャリア版の発売と同時に、SIMフリー版も発売されました2014年12月末現在では販売休止中)。Nexusシリーズの後継機であるNexus 6については、SIMフリーで販売されています。

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お求めやすい価格のミッドレンジ端末も登場

とは言え、iPhoneやNexusは、ハイエンドで価格も高め。購入のハードルが高いことは、確かです。

一方で、今年の傾向として言えるのは、ミッドレンジ端末が充実してきたこと。その口火を切ったのが、中国大手メーカーのファーウェイです。

同社は、Ascend G6やAscend P7などのSIMフリー端末を一挙に発表。年末には、6インチディスプレイを搭載したAscend Mate 7も発売しました。

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ハイエンドなAscend Mate 7は5万円前後ですが、その他のモデルは、2〜4万円程度で、非常に買いやすい価格になっています。MVNOには、ドコモ、au、ソフトバンクのような端末購入に伴う割引はありませんが、この価格帯なら割引がなくても手を出しやすいでしょう。

実際、このファーウェイ端末をセットにするMVNOもいました。

 

ASUSのZenFone 5も上陸

こうした中、大きな話題を集めたのが、台湾メーカーのASUSが送り出すZenFone 5です。

ZenFone 5は「ワンランク上の贅沢」をうたうミッドレンジのスマートフォンで、3万円を切る価格ながら、サクサク動き、デザインにも上質感があります。

 

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MVNO各社にも好評で、この機種を目玉に据えたところもあります。楽天モバイルやNifMoがサービス開始時に、ZenFone 5のセット販売を行ったのも、記憶に新しいところです。

 

来年も要注目なMVNOとSIMフリー端末

ここまで見てきたように、この1年で、MVNOやSIMフリーを取り巻く環境は、大きく変わりました。それに伴い、格安SIM、格安スマホという言葉も一般的になり、認知度が一気に上がっています。

とは言え、これでまだ終わりではありません。来年には、SIMロック解除の義務化が控えていますし、新規のMVNOもまだまだ出てくるでしょう。今までにない、サービスの登場にも期待したいところです。

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