SIM道場スペシャル

クラウドへの写真保存。通信量を節約できるサービスはどれだ?

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最近のオンラインストレージサービスは、軒並みカメラロールの自動アップロードに対応しています。サービスによっては、自動アップロードを有効にすることで、「○GB増量!」といった魅力的なお誘いがあるところも。

確かに不意の事故でスマホが使えなくなってしまう前に、大切な写真はどこかに保存しておきたいものです。そういう意味では、いつでもアクセスできて、端末が変わっても表示できるというオンラインストレージはスマホ写真の保存場所として最適なのかもしれません。

しかし、扱うものは1枚数MBもある写真です。これらをアップロードするとなると、MVNOだと通信量が気になってしまいます。そこで、MVNO SIMでカメラアップロードを使うにはどのストレージが最適なのか? やりとりされるデータからそれらの利便性を検証してみましょう。

 

iOSデバイスとサービスとを融合させた「iCloud(フォトストリーム)」

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1.自分のフォトストリーム

Apple謹製のクラウドサービス「iCloud」を使った写真の保存サービスが「フォトストリーム」。「自分のフォトストリーム」では、端末がWi-Fiに接続されていれば、撮影した写真が自動でアップロードされていきます。写真の保存期間は30日間、1,000枚まで。

自分のフォトストリーム上の写真は、Apple IDで同期された全ての端末からアクセスできます。つまり、iPhoneで撮影した写真をiPadから見たり、MacやWindowsから写真を取り出すこともできるんです。

ただし! iPhoneからフォトストリーム上の写真をダウンロードすると、画像サイズ、ファイルサイズ共に縮小されいるのをお気付きでしょうか? つまりフォトストリームの写真は劣化する……? いいえ、それはちょっと違うようです。実際に写真をアップロードして検証を行ないました。

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オリジナルの写真は3264 x 2448ピクセル(2.1MB)
以後この写真をソースとして、各ストレージへの転送量やリサイズ状況などを調べていきます。

まず、自分のフォトストリームでの転送量とサイズは以下のようになりました。


【アップロード時の転送量 約2.97MB】
①iPhoneのフォトストリームから保存:2048 x 1536ピクセル(778KB)
②Macのフォトストリームから保存:3264 x 2448ピクセル(2.1MB)


 

iPhoneからダウンロードした時にはリサイズされているのに、Macからダウンロードすると劣化はなく、オリジナルサイズの画像を入手できています。つまり、自分のフォトストリームではアップロードは元のファイルは保たれ、ダウンロード時に端末に合わせてリサイズされるという方式を取っているようです。

データ監視アプリを使って、やりとりされたデータ量も確認しています。それによるとアップロードされたデータは「約2.97MB」。ファイルのデータだけでなく、フォトストリームの情報もやりとりされているので、元の写真のファイルサイズよりも多くの情報がやり取りされているんですね。

アップロードする際はオリジナルのサイズのままなので、通信量がかさむのでは? と不安にもなりますが、自分のフォトストリームでのアップロードはWi-Fi専用なのでその心配は無さそうです。ただし、モバイルルーターやスマホのテザリングでiPhoneやiPadを接続している時は気をつけましょう。「今、Wi-Fiで繋がってるじゃん!」と認識され、容赦なくオリジナルサイズの写真データがフォトストリームへと送られていきます。

2.共有フォトストリーム

続いて「共有フォトストリーム」も検証してみましょう。これはフォトストリームの機能のひとつで、自分の指定した写真だけを集めて、特定の人物(Apple IDを指定)に公開することができます。自分のフォトストリームと違って、古いものが自動で削除されるといったことはありません。

また、複数人で写真を投稿しあうことができるため、旅行に行ったメンバーと写真を共有したり、家族間で写真を共有したいという場合に便利なサービスですね。3G/LTEといったモバイルデータ通信時でもアップロード・ダウンロード共に対応しています。

 

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共有フォトストリームではアップロード時にすでに解像度、ファイルサイズ共に半分程度にリサイズされるようです。


【アップロード時の転送量 約1.07MB】
①iPhoneの共有フォトストリームから保存:2048 x 1536ピクセル(778KB)
②Macの共有フォトストリームから保存:2048 x 1536ピクセル(1.0MB)


 

端末により若干の違いがありましたが、アップロードした時のデータサイズは「約1.07MB」と少なくなっている点に注目。ソースはフォトストリーム検証の時と同じ写真なので、事前にリサイズ処理が行われて、軽くなっているものがアップロードされているのだと推測されます。

モバイルデータ通信時でもアップロードできるという仕様であるため、通信データサイズを抑えることが前提として設計されているんですね。

 

大容量を誇るGoogleの写真アルバム機能「Google+(フォト)」

 

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1.フルサイズのバックアップ(Googleドライブの容量を消費)

「フルサイズのバックアップ」を有効にしておくと、オリジナルサイズでのアップロードが可能です。保存容量としてGoogleドライブのストレージを消費してしまいますが、写真の保管場所としては優秀です。この時の転送量、サイズは以下のとおり。


【アップロード時の転送量 約2.11MB】
①iPhoneのGoogle+アプリから保存:2048 x 1536ピクセル(791K
B)
②ブラウザのGoogle+から保存:3264 x 2448ピクセル(2.1MB)


 

iCloudと同じく、アップロードはオリジナルサイズですが、ダウンロードするときは端末に合わせたリサイズが行われるようで、Google+アプリでダウンロードすると写真は2048 × 1536ピクセル(791KB)。ブラウザからダウンロードすると、元ファイルとほぼ同じものでした。

 

2.リサイズバックアップ(容量制限なし)

 

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Google+にはリサイズしてアップロードするといった設定もあります。こちらは事前に2048 x 1536ピクセルサイズにリサイズしてからアップロードされるため、低容量のMVNOに優しい設定。また、この設定ではGoogleドライブの容量も消費しないため、保存し放題という大きなメリットがあります。この時の転送量、サイズはこうなりました。


【アップロード時の転送量 約635KB】
①iPhoneのGoogle+アプリから保存:2048 x 1536ピクセル(623KB)
②ブラウザのGoogle+から保存:2048 x 1536ピクセル(613KB)


アプリから保存した場合と、PCブラウザから保存した場合で差が出たのは不思議ですが、およそ転送量と同じなので、アップロード時にちゃんとリサイズされているようですね。劣化が余儀なくされるので、元のままのクオリティで保つことはできなくなりますが、とにかく写真が多くて困る! という人にはおすすめです。

 

Office連携力も高いマイクロソフト謹製クラウド「OneDrive」

 

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マイクロソフト謹製のクラウドとして人気のOneDrive。無料で利用できる容量が多く、Officeアプリも充実しているため、実はユーザの多いサービスです。


【アップロード時の転送量 約2.1MB】
①iPhoneのOneDriveアプリから保存:3264 x 2448ピクセル(2.1MB)
②ブラウザのOneDriveから保存:3264 x 2448ピクセル(2.1MB)


こちらでは原則としてアップロードもダウンロードもオリジナルサイズとなるため、高速通信量の少ないMVNOにとってはやや使い辛いサービスなのかもしれません。しかし、無料容量の多さとストレージとしての使いやすさは確かなもの。ビジネスで利用しているのなら、そのまま写真の保管場所として利用するのも便利なのではないでしょうか。

 

ビジネスでは鉄板? 容量は少ないが評判の高い「Dropbox」

 

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オンラインストレージの老舗Dropboxもカメラロールの自動アップロードに対応しています。こちらもまたビジネス用途での利用者が多いサービスですよね。さてではフォトストレージとしての使い勝手はどうでしょうか?


【アップロード時の転送量 約2.1MB】
①iPhoneのDropboxアプリから保存:3264 x 2448ピクセル(2.1MB)
②ブラウザのDropboxから保存:3264 x 2448ピクセル(2.1MB)


 

OneDriveと同じく、オリジナルのままアップロード。ダウンロードもそのままで。というありのままの自分を見せてくれる仕様だったため、出先で気軽にというわけにはいきません。やはりWi-Fi環境での利用をおすすめしたいところです。

 

iCloudとGoogle+、リサイズ時の画質に違いは?

 

せっかくなので、共有フォトストリームと、Googe+でリサイズされた写真の画質も検証してみました。一部拡大でどうぞ。

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オリジナル 2.1MB

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共有フォトストリーム 778KB

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Google+ 623KB

ファイルサイズが小さくなっているとは言え、このくらいならば、印刷にも耐えられる画質であるはずです。そしてスマホの画面で見るのであれば、その違いはわからないのではないでしょうか。

 

まとめ

 

さて、色々と調査してみました。結論としては、好きなの使えばいいと思います。……と、言いたいところですが、スマホの写真の保管場所としての使い勝手。という面では、オリジナルサイズをそのまま保管できつつ、スマホではファイルサイズを落として快適にチェックできる。というiCloud(自分のフォトストリーム)とGoogle+は優秀です。

 

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しかし、自分のフォトストリームでは30日間、1,000枚までという制限があり、またAppleデバイス間での連携を主としたものであるため、Androidスマホでは利用できません。一方でGoogle+はAndroidをはじめ、iOS、Windows、Macといったマルチデバイスに対応。環境に左右されず利用できるので、汎用性の面で見るならば、総合結果としてGoogle+が頭ひとつ抜けている状態だと言えるでしょう(Google+はGoogle+で、ただ写真を保管したいだけなのに、SNSへの参加を余儀なくされるという、ちょっと面倒な一面もありますけどね!)。

もちろん、OneDriveとDropboxにも利点はあります。こちらもまた、iOS・Android・PC・Macといったほぼすべてのデバイスに対応しているため、環境を問わず利用できるというのは見逃せないメリットです。また、どのカメラアップロードサービスもWi-Fi時のみアップロードするといった設定が可能なので、上手く運用すればどのサービスもきっと役立ってくれることでしょう。

オリジナルサイズで保管場所として利用する。
画質を下げて簡易アルバムとして利用する。

オンラインストレージの使い方は人それぞれです。自分なりに工夫して、利用スタイルに合致
したものをお選びくださいませ。

※注:今回の計測は独自の調査によるもので、端末やOS、環境によって転送量などは変化することをご了承ください。

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