ASUSは、「ゲーミング」に特化した「ROG Phone」を発表。11月23日に発売します。価格は11万9500円を予定。格安SIM事業者では、IIJのIIJmioやNiftyのNifMoが取り扱いを表明しています。

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そもそもゲーミングスマホとは?

 ROG Phoneは、いわゆる「ゲーミングスマホ」と呼ばれるジャンルの製品です。日本ではこの端末がほぼ初になるため、耳慣れない言葉かもしれませんが、海外ではゲーミングに特化したスマホが徐々にバリエーションを増やしています。

 何をもってゲーミングスマホと定義するのかは難しいところですが、共通した特徴としては、ゲームを駆動させるためのCPUやメモリ(RAM)を通常のスマホより強化している端末が多くなります。

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海外では徐々に増えているゲーミングスマホ。上はRed Magic、下はRazer Phoneをラップトップ型ドックに装着したところ

 また、ゲーム専用モードを備えているのも一般的。こうしたモードをオンにすると、ゲームプレイ中の邪魔になる通知をカットしたり、メモリに常駐していたゲーム以外のアプリを終了させてよりゲームが軽快に動くようにしたりと、さまざまな項目がゲームに最適化されます。

 ゲーミングスマホをうたう端末は、外観もより派手目に仕上げられる傾向があります。ゲーミングPCのようなモチーフで、本体の一部が光るなど、ディスプレイ以外の意匠を極力そぎ落とす方向に進む今のスマホとは、ある意味真逆の特徴を備えています。

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ゲーミングPCのように、派手な見た目も特徴

 海外では、ASUSのほかに、ゲーミングPCでおなじみのRazerが「Razer Phone」「Razer Phone 2」を発売しているほか、ZTEの関連会社のNubiaが「Red Magic」を、またXiaomiが「Black Shark」といったゲーミングスマホが発売されています。こうした他製品に先駆け、いち早く日本に上陸したのがASUSのROG Phoneというわけです。

CPUは「クロックアップ」、「Xモード」でゲームに特化

 ZenFoneシリーズを開発、販売するASUSですが、ROG Phoneはそれとは別ラインという位置づけ。カメラや設定項目の一部にZenFoneの影も見え隠れしますが、本体デザインやゲームに特化した性能などは、ZenFoneとは一線を画しています。

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左右非対称のデザインで、中央部のロゴも光る

 まず、CPUですが、クアルコムの「Snapdragon 845」を採用。しかもこのSnapdragon 845は、ASUSがクアルコムと協業したうえで、クロック周波数を通常のものよりも底上げしています。結果として、最大値は2.96GHzにアップ。通常版のSnapdragon 845でも2.8GHzと、決して性能は低くありませんが、それを上回るパフォーマンスを発揮するというわけです。

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CPUはROG Phone専用にチューニングされている

 また、メモリは8GB、ストレージは512GBと大容量。ディスプレイは6インチの有機ELで、アプリによっては、リフレッシュレートを最大90Hzまで高めて滑らかな動きで表示できる機能も備えています。応答速度も1msと高く、パフォーマンスを要求されるゲーム向きのスペックを備えています。

 面白いのが、「AirTrigger」と呼ばれる機能。本体側面に超音波センサーを内蔵しており、ここにゲーム中のタッチ操作を割り当てることができます。本体を横向きで持ったとき、まるで家庭用ゲーム機のコントローラーを持っているかのように人差し指でボタンを押すことができ、画面を直接タッチするよりも自然な操作が可能に。縦持ちした際には、本体を握って操作するモードになり、「Xモード」や特定のアプリを呼び出せます。

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超音波センサーでタッチを検知するAirTriggerを搭載。画面の特定部分をタッチしたのと同じ効果を得られる

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縦に持った際には、握る動作にアプリなどを割り当てられる

 Xモードとは、ゲーム用に最適化されたモードのことで、メモリをリフレッシュしたり、着信を止めたりできるほか、アプリ側にはCPU、GPUの温度などを表示します。また、後述する“ファン”の回転数を制御することも可能。ハードウェアだけでなく、ソフトウェアまでゲーミング仕様というわけです。

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ゲームに最適化するXモードを搭載

オプションで実現した高い拡張性

 さらに、ROG Phoneは、高い拡張性を備え、ゲームの操作性を上げたり、ゲーム利用時のパフォーマンスを上げたりできるオプション品が利用できます。先に挙げたCPUファンこと「AeroActive Cooler」もその1つ。本体側面のポートに装着する仕掛けで、ファンの制御はXモードアプリで行います。

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本体側面の端子に装着できる「AeroActive Cooler」

 試しに、回転数を最大にしてみたところ、CPU、GPUの温度がみるみる下がっていきました。AeroActive CoolerにはUSB Type-Cの端子がついていますが、ここにケーブルを挿すと、横に持った際にもケーブルが手と当たらず、快適にゲームができます。充電しながらゲームをプレイする際に必要とされるオプションなだけに、うれしい配慮といえるでしょう。しかも、AeroActive Coolerは、本体に同梱されます。

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ファンのスピードはXモードアプリで制御できる

 もう1つのディスプレイを備え、本体を装着して2画面端末のように使うためのオプションが、「TwinView Dock」です。これを使うと、上の画面に攻略サイト、下の画面にゲームを分けて表示しておき、それを見ながらプレイするといったことが可能になります。片方はプレイするまでに一定の時間経過が必要なソーシャルゲームにしておくというのもいいかもしれません。

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2画面同時利用が可能になる「TwinView Dock」

 先ほど紹介したように、ROG Phoneは本体にもAirTriggerが搭載されており、ゲーム機のような操作ができますが、より家庭用ゲーム機風にしたいときのために、「Gamevice for ROG Phone」というオプションも用意されています。

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ROG Phone専用のコントローラー「Gamevice for ROG Phone」

 また、HDMI出力やDisplayPortなど、さまざまな端子を拡張するドックの「Mobile Desktop Dock」や、「ASUS Professional Dock」もラインナップ。これらを使うと、まるでPCのようにマウスやキーボードを接続してゲームをプレイすることができます。

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ROG PhoneをまるでゲーミングPCのように利用できる「Mobile Desktop Dock」

 このように、ROG Phoneは単なるハイスペックなスマホとは一線を画した、まさにゲーミングのための端末に仕上がっています。その分、価格もSIMフリースマホとしてはかなり高額ですが、スマホゲームを思う存分遊びたい人にはほかに代えがたい1台。大手キャリアが取り扱うのは難しそうなだけに、まさにSIMフリー向きのスマホといえそうです。