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公平だと信じたい…

9月2日、MVNOユーザーにとってはショッキングなニュースが掲載されていました。日本経済新聞によりますと、9月中に総務省の諮問機関「情報通信行政・郵政行政審議会」は「電気通信事業法施行規則」の改正案を答申する見通しであると報じています。

そしてその内容は、キャリアが回線を貸しているMVNOに対して、通信速度などで不当な差別的扱いを行わないことを約款に記載するよう求める。とのこと。つまり、MVNOに貸し出す回線の速度を、わざと絞るといったことはダメよ。といった内容です。


…えっ、MVNOの速度って回線元キャリアによって絞られていたんですか!?

確かにMVNOはキャリア&サブブランドとの速度差が激しい

言われてみれば、

  • キャリア……速い。
  • キャリアのサブブランド……速い。
  • MVNO……速度控えめ。ぶっちゃけ遅い。

といった感じですよね。大手3キャリアと「Y!mobile」や「UQ mobile」などのキャリアのサブブランドは全体的に快適ですが、MVNOとなるとそこまでの速度は出ません。

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こちらはNTTドコモが発表している「実効速度計測結果(2018年1月〜2018年3月計測)」。

中央値は190Mbps。理論値にはもちろん届きませんが、モバイルデータ通信として考えれば非常に快適な速度ですね。地域・時間帯にも左右されますが、どの時間帯でも比較的快適に通信できる印象です。最低でも20Mbpsですもんね

一方でMVNOではこの数値は出るの? というと…さすがに無理。僕が使っているIIJmioは格安SIMが話題になり始めたころは、計測タイミングによっては本家ドコモより速い奇跡なども起こったりして驚きましたが、ユーザーが増えた現在では、調子が良い時でも10Mbps前後、平均すると5〜6Mbps前後と控えめになっています。

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20時台の計測でこんな感じ。まぁ、ぶっちゃけ3Mbps前後出ていればWebの閲覧もYouTube動画も困ることないので困らないんですけどね。でも、お昼時や通勤通学時間帯になると1Mbpsを割り込むことも多々あって、そうなると厳し目です。でもこれは、ユーザー数が伸びつつあるMVNOだし、設備増強が追いついていないのだからしょうがない。と割り切っていました。遅いのはMVNO側の課題だと。

しかし…です。

今回の指摘は、キャリア側からの不当な差別が無いように。といったことを求めるもの。つまり、そもそもMVNOはキャリアによって速度制限をされていたため、同じステージですらなかったのでは? といった疑念が生まれます。

不当な差別が行なわれていた場合、通信はどうなる?

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データの流れは交通量にたとえるとわかりやすくなります。キャリアによる速度差別があったと仮定するならば、こういった構図になります。キャリア側では制限速度無し(LTE理論値)。MVNOでは同じ道路と思いきや、実は50Km(50Mbps)制限。その中で車(データ)を流さないとならないため、思うように速度が出ないのも頷けます。

日経新聞の記事によれば、キャリアとしては意図的に速度を絞っているようなことはなく、「サービスは公平で同条件」であるとのこと。しかし、サブブランドの安価かつ快適なコンディションを見ると、果たして本当にそうなのだろうか…。といった疑問も浮かんではきます。なお、サブブランドとの速度差に関しては、平成29年12月25日から総務省が開催している「モバイル市場の公正競争促進に関する検討会」にてMVNO側とキャリア側の双方の意見がバチバチしていて面白いので、もし興味がある方はそちらもどうぞ。

まぁ、実際の条件はどうあれ、ガイドラインを明確にするべきだという政府の方針には頷けます。この規則は早ければ10月に改正され、その後3ヶ月以内に対応する必要があるようですよ。

さてさてこの改正は、MVNOの速度に影響してくるのでしょうか? 来年からの速度に要注目です。