ドコモとau、2つのキャリアから回線を借りるmineoが、9月からソフトバンク回線のサービスをスタートさせます。3キャリアすべてと直接接続するMNVOは日本初。ユーザーは、自分の持っている端末にあった回線を選べるようになります。

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ソフトバンク回線を使った「Sプラン」を9月4日に開始

 auのMVNOとしてスタートしたmineoですが、その後、ドコモ回線を追加。自由に回線を選べつつ、ドコモ回線のDプランとau回線のAプランで容量をシェアできるなど、MVNOならではのサービスを提供してきました。そのmineoが、3キャリア目として、ソフトバンク回線を追加します。

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9月4日からソフトバンク回線のSプランがスタート

 ソフトバンク回線の料金は次のとおり。ドコモ、auと同様、データのみの「シングルタイプ」、音声通話やSMSもついた「デュアルタイプ」の2つに分かれており、データ容量は500MB、3GB、6GB、10GB、20GB、30GBの6種類から選択できます。料金はシングルタイプが790円から、デュアルタイプが1750円からです。

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料金は500MBで790円から

 これまでのmineoをウォッチしていた人は、1GBプランがなくなっていることに気づいたかもしれませんが、同社はソフトバンク回線の提供に伴い、1GBプランを廃止。ドコモ回線のDプラン、au回線のAプランでも、このプランがなくなり、データ容量をすっきり整理しています。

 データをあまり使わない人は500MBか3GB、そこそこ使う人は6GBか10GB、たくさん使う人は20GBか30GBをというように、それぞれのプランの住み分けを明確にするのがその狙いです。最小容量の500MBプランが残っているため、データをほとんど使わず、通話をベースとして使う人への選択肢も残されています。

料金はDプランやAプランよりやや割高、ソフトバンク端末所持者向け

 ただし、料金を見ていくと、DプランやAプランよりやや割高になります。たとえば、500MBプランについては、シングルタイプが790円、デュアルタイプが1750円ですが、同じ容量の場合、Dプランはシングルタイプが700円、デュアルタイプが1400円です。AプランもシングルタイプはDプランと同じ700円ですが、デュアルタイプは1310円と、さらに安くなります。

 3GBプランでもこれは同じで、Sプランはシングルタイプが990円、デュアルタイプが1950円。Dプランは900円、1600円、Aプランは900円、1510円と、やはりSプランよりも安く設定されています。Sプランのシングルタイプは、Dプラン、Aプランよりも90円ほど割高になっており、3タイプの料金プランの中で、もっとも割高になっています。

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SプランはAプランやDプランよりも割高

 理由は、ソフトバンクからmimeoなどのMVNOに貸し出される「接続料」が他の2社より割高に設定されているため。MVNOへの回線貸出し費用は原則として一律で、各社ともWebなどで公開をしていますが、最安のドコモが10Mbpsあたり55万2075円なのに対し、auが76万5683円、ソフトバンクが77万3519円と金額に差がついています。

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接続料はソフトバンクが一番高い

 ソフトバンクは2016年度分で大幅な値下げをしており、auとの差はほぼなくなっていますが、それでももっとも割高であることに変わりはありません。これを、エンドユーザーへの価格設定にどう反映させるかはMVNO次第ですが、mineoの場合、きっちりユーザーへの価格に転嫁したといえます。逆にいうと、接続料が高いauと、安いドコモのシングルタイプが同額なのは、Aプランを重視していることの表れともいえます。

 接続料をユーザーに転嫁するかどうかはMVNOの方針によるところが大きく、たとえば、7月にソフトバンク回線の提供を開始したLINEモバイルは、ドコモ回線とソフトバンク回線を同額に設定しました。

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LINEモバイルは、回線の種別を問わず、料金は同額

 とはいえ、これはあくまで背景の話。ユーザーにとっては、やはり安い方がいいことは事実で、無理に高いプランを選ぶ必要性もありません。すでにSIMロックを解除した端末を持っていたり、新たにSIMフリー端末を買ってmineoを契約するようなときは、あえてソフトバンク回線を選ばなくてもいいでしょう。このように考えると、SプランはSIMロックを解除できない、もしくはしていないソフトバンク端末をそのまま使いながらmineoに移りたいユーザー向けといえます。

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狙いはSIMロックを解除していないユーザーにある

 ちなみに、mineoは現在、ソフトバンク回線の先行予約キャンペーンを行っており、トリプルキャリアになったことを記念した月額333円のキャンペーンと合わせると、6カ月間、通信料金が0円からになります。料金自体は割高ですが、こうしたキャンペーンを加味して選ぶというのも手といえるでしょう。

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先行予約キャンペーンで6カ月0円からを打ち出した

続々とサービスが開始されるソフトバンク回線のMVNO

 日本通信がソフトバンクのSIMロックがかかったiPhoneで使えるSIMカードを提供して以来、ソフトバンク回線を使ったMVNOは徐々に増えています。日本通信以外では、主なところでSo-netやLINEモバイルなどですが、これらをMVNEとしたMVNOの中にも、ソフトバンク回線を提供しているところがあります。

 mineoは、日本で初めて直接3キャリアと接続したMVNOをうたっていますが、MVNEを介してという条件であれば、すでに3キャリアMVNOを実現している会社もあります。九州電力系のQTnetが提供するQTmobileがその1つで、同社は2月にソフトバンク回線の提供を開始しています。

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QTmobileも、3キャリアから回線を選べる

 ソフトバンク回線のメリットは、上記に挙げたようにSIMロックを解除していないソフトバンク端末でそのまま使えるところにあります。それ以外にも、対応バンドがドコモやauよりもグローバル標準に近く、利用できるSIMフリー端末が多いのも特徴といえるでしょう。

 ただし、VoLTEが利用できなかったり、Wireless City Plannningの提供するTD-LTEに接続できないなどのデメリットも。マルチキャリアMVNOでは、料金だけでなく、こうした特徴を踏まえつつ、自分に合った回線を選ぶといいでしょう。

mineo(マイネオ)