HTCから、SIMフリースマホの「HTC U12+」が発売されました。この端末は、HTCのフラッグシップモデルで、カメラがとにかくキレイ。背面がうっすらと透けているボディも、独自性が高いポイントといえます。しかも日本版は、おサイフケータイに対応。ハイエンドモデルのため、お値段は10万円超えになりますが、長く使える1台に仕上がっています。今回は発売前に実機をHTCから借りることができたので、早速その仕上がりを見ていきましょう。

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半透明のボディがクール、握って操作も進化した

 外見で特徴的なのは、やはりそのボディ。本体は3色ラインナップされていますが、そのうちの1つである「トランスルーセントブルー」は、背面が半透明になっており、端末内部の配線などが透けて見えます。着色されているため、すべてがスケスケに見えるというわけではなく、さりげなく中の構造が分かるようになっており、オシャレな印象。特にメカっぽいデザインが好きな男性に受けそうなカラーです。
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トランスルーセントブルーは内部が透けて見える仕上げに

 ディスプレイは6インチと、フラッグシップならではの大きさですが、18:9と縦に長いディスプレイを採用しているため、横幅は73.9mmに抑えられています。背面の左右がキレイにラウンドしていることもあって、手に持ったとき、しっかりフィットします。指紋センサーは背面に搭載されていますが、ちょうど人差し指が届く位置で、使い勝手もいいと感じました。

 HTC U12+には、進化したエッジセンス2も搭載されています。エッジセンスとは、本体を握って操作する仕組みのこと。HTC U12+では、短く握り、握り続けるのほかに、片方をダブルタップすることで、「片手モード」にしたり、戻るの操作ができたりといった機能も利用できます。端末を握っている最中の画面回転や画面消灯を抑止するのも、エッジセンスによるものです。

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エッジセンスの使い勝手が進化した

 他の端末にはない独自機能なため、慣れるまでには少々時間がかかりますが、一度マスターしてしまうと、サッと必要なアプリを起動できたり、シャッターボタンを押さずに写真を撮ったりでき、慣れるとクセになる操作感といえます。

 ちなみに、側面の電源キーや音量キーは、一見ボタンがあるように見えますが、実はすべてセンサーで、ボタンのように押し込むことができません。バイブでのフィードバックがあり、押し込んでいるように見せかけていますが、本物のボタンと比べると少々違和感もあります。HTC U12+では、こうしたユーザーのために、ナビゲーションキーに電源ボタンを表示させることもできるため、センサーキーが使いづらいという人は、こちらの設定にしておくといいでしょう。

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側面のキーは物理キーではなくセンサーキー

ディテールまで鮮明なカメラ、暗所性能も良好

 背面には、約1200万画素の広角カメラと、約1600万画素の望遠カメラが2基搭載されています。どちらも、センサーサイズは1.4μmと大きく、暗い所に強いのが特徴。広角カメラに関しては、レンズのF値も1.75と明るくなっています。カメラの性能を数値化し、公表している調査機関のDxO Markでは、103点を記録。これは、ファーウェイのP20 Proに次ぐ高さになります。OLYMPUS DIGITAL CAMERA
デュアルカメラは出っ張りも少なく、シンプルにまとまっている

 早速、何枚か写真を撮ってみましたが、確かに暗所でもノイズが比較的少なく、手ブレがしづらい印象。夜景がやや明るく写り過ぎな感もありますが、光量の少なめな室内でも、比較的しっかり被写体を捉えることができました。ただし、参考までに撮り比べたP20 Proと比較すると、やはりやや暗めに写るようです。

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室内写真もノイズが少ない。暗い場所は肉眼以上に明るく写る

 2つのカメラの視差を活かし、背景にボケを作ることも可能。ボケのあり、なしはワンタッチで切り替えることができ、ユーザーインターフェイスも使い勝手がよくできていました。ズームは最大10倍まで可能。2倍のズームレンズとデジタルズームを組み合わせて、最大10倍を実現する仕組みですが、5倍程度に寄って撮っても、劣化が少なく、ズームしたとは思えない仕上がりでした。

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ズームは5倍でも実用的な画質に

 また、HTC U12+はインカメラも約800万画素×2のデュアルカメラ仕様。そのため、自撮りでも自然に背景をボカして撮ることができます。最近のSIMフリースマホでは一般的になりつつあり、顔をナチュラルに補正し、実物よりも美しく撮影できる機能も搭載されています。

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インカメラもデュアルで、背景ぼかしを楽しめる

高いパフォーマンスと使い勝手のよさを両立

 HTCが送り出すフラッグシップモデルだけに、パフォーマンスの高さは折り紙つきです。チップセットには、最上位モデル向けのSnapdragon 845を採用。メモリ(RAM)は6GB、ストレージ(ROM)は128GBと、キャリアモデルと比べても遜色のないスペックです。AnTuTu Benchmarkのスコアも25万1218点と、非常に高い数値が出ています。

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AnTuTu Benchmarkのスコアは25万超え

 国内向けには、おサイフケータイに対応しているところも要注目です。モバイルSuicaやiDなどのほか、各種会員証をインストールすることができ、非接触決済も快適に利用できます。残念ながら、シングルSIM仕様ですが、microSDカードにも対応しており、写真や音楽などの容量が大きなデータも大量に持ち運ぶことができます。

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おサイフケータイにも対応

 また、顔認証や指紋センサーの両方に対応。耳に合わせて自動で音質を調整でき、ノイズキャンセリングも利用可能です。細かな点では、画面をダブルタップして点灯させたり、本体をひねってインカメラとアウトカメラを切り替えたりといった操作にも対応。スペックが高いだけでなく、使い勝手もいい端末に仕上がっています。

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顔認証と指紋認証に両対応

 ドコモ系MVNOのOCNモバイルONE、au系MVNOのmineo(Aプラン)の両方でVoLTEが利用できた点も評価できます。ただし、検証時にはワイモバイルのSIMカードがなぜかLTEにいつまでたってもつながらず、VoLTEの利用可否もチェックできていません。スペック上は対応しているはずですが、何らかの不具合があるのかもしれません。逆にMVNOのLINE MOBILEが開始したソフトバンク回線のサービスでは、すぐにLTEにつながりました。

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VoLTEも利用できた。画面はドコモ回線

 操作性に関しては、側面のキーがセンサーになっているため、スクリーンショットの撮影がナビゲーションキーからになっているなど、少々独特な点も。エッジセンスと合わせて、慣れが必要な部分です。やや難点はあるものの、このスペックでおサイフケータイが使える端末は唯一無二。そもそもフラッグシップモデルがSIMフリースマホとして発売されるのも珍しく、高い機能を求める人にはうってつけの1台といえるでしょう。