2月26日から3月1日に渡り、スペイン・バルセロナでMobile World Congress 2018(以下、MWC)が開催されました。2019年に一部の国で5Gがスタートすることもあって、今年のMWCは5G一色。一方で、例年のように、各社からスマホの最新モデルも多数発表されました。ここでは、SIMフリーとして日本での発売を期待したいモデルを中心にそれらを紹介していきます。20180226_073107

ASUSは「ZenFone 5」シリーズを3機種発表

 GalaxyやXperiaの最新モデルが注目を集めたMWCですが、注目を集めたスマホはそれだけではありません。日本のSIMフリー市場でシェア2位を誇るASUSも、最新モデルの「ZenFone 5」シリーズを発表しました。発表されたのは、「ZenFone 5」のほか、最上位モデルの「ZenFone 5Z」と、廉価モデルの「ZenFone 5 Lite」の3機種になります。

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ASUSのZenFone 5

 ZenFone 5は、上部に切り欠きのあるディスプレイを採用しており、デザインは一見するとiPhone X風。ディスプレイの比率は19:9と縦に長く、背面にデュアルカメラを搭載しているのが特徴です。「AI」に力を入れているのも、ZenFone 5の売りで、カメラで被写体を判別できるだけでなく、寝ている間にバッテリーの充電を遅くして、電池寿命を延ばしたり、周囲の音に合わせて着信音の音量を変えたりといった機能が搭載されています。

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背面にデュアルカメラ搭載

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AIを活用した機能も売りの1つ

 ZenFone 5Zは、その上位モデルといった位置づけで、筐体や主要な機能はZenFone 5と同じ。一方で、チップセットには、最上位モデル向けの「Snapdragon 845」を採用しており、メモリ(RAM)も最大で8GBと、より高いスペックを誇るモデルに仕上がっています。RAM8GBのモデルは、ストレージ(ROM)も256GBと大容量。「性能怪獣」をうたった同モデルらしい、高いスペックに仕上がっています。

 これに対し、ZenFone 5 Liteは普及機といった位置づけの端末。ただし、単なる廉価版ではなく、前後両方のカメラがデュアルカメラになっています。こちらのディスプレイは18:9で、iPhone X風の切り欠きもありません。イン、アウト、どちらも広角で撮影できるというのが特徴で、チップセットにはSnapdragon 630/430が採用されており、モデルごとに異なっています。

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イン、アウト両方がデュアルカメラのZenFone 5 Lite

BLADEシリーズを発表したZTE

 ZTEは、BLADEシリーズの最新モデルを、MWCに合わせて発表しました。発表したのは、「BLADE V9」と、その廉価版にあたる「BLADE V9 Vita」の2機種。BLADE V9は、18:9のディスプレイやデュアルカメラが特徴のミドルレンジモデル。背面には16メガピクセルと5メガピクセルのカメラを搭載しており、より多くの光を取り込めることから暗所撮影に強いという特徴を備えています。背面はガラス素材で、ミドルレンジながらデザインにこだわった1台といえるでしょう。

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BLADEシリーズの最新モデルとなるBLADE V9

 これに対し、BLADE V9 Vitaは、柔らかなカラーリングが目を引くモデル。ボディには樹脂を採用しており、カメラもデュアルカメラながら、13メガピクセルと2メガピクセルというように、BLADE V9からはややグレードダウンした仕様になっています。18:9のディスプレイを備えており、ミドルレンジながら、表示領域が広いのはメリットといえるでしょう。

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本体に樹脂を使った廉価版のBLADE V9 Vita

インカメラがディスプレイに食い込んだWiko View 2

 日本でSIMフリースマホの「Tommy」や「View」などを展開するWikoも、MWCに合わせて最新モデルを発表しました。Wikoが発表したのは、Viewシリーズの後継機となる「View 2」です。上位モデルの「View 2 Pro」も合わせて披露されました。

 View 2最大の特徴は、やはりそのディスプレイ。一目見ればわかるように、インカメラ部分がディスプレイに食い込んでいます。シャープが日本で販売している、「AQUOS R Compact」に近いデザインといえば、分かりやすいかもしれません。ディスプレイ比率は19:9と縦に長く、カメラを食い込ませたぶん、表示領域が広がっています。

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インカメラがディスプレイに食い込んでいるView 2

 View 2はイングルカメラですが、上位モデルのView 2 Proはデュアルカメラを採用。標準と広角を切り替える仕様で、背景ぼかしなどを利用できます。どちらもフロントカメラは1600万画素でF値2.0とレンズも比較的明るく、セルフィにも強い端末といえます。

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上位モデルのView 2 Proはデュアルカメラモデル

 このほか、Wikoは軽量版のAndroidである「Android Oreo(Go Edition)」を採用した、「Tommy 3」などの廉価モデルを発表しています。Android Oreo(Go Edition)とは、Googleが主に新興国などに向けて開発したOSで、RAMが512MBから1GB程度の端末でも、快適に動くことが想定されています。Google純正アプリにもGo Edition版があり、通信量を削減する機能などを搭載しています。

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Android Oreo(Go Edition)を採用した、Tommy 3

 そのぶん、価格も抑えめになっており、たとえばTommy 3の場合は99ユーロ。よりスペックを抑えた「Jerry 3」は79ユーロと、1万円前後で販売されます。日本でも、SIMフリーモデルの一部は1万円台の低価格を売りにしていますが、Tommy 3のようにLTEに対応していれば、チャンスはあるかもしれません。

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Go Edition専用アプリも内蔵

eSIMスマホやVoLTE対応フィーチャーフォンなども続々と登場

 日本でも端末を発売する代表的なメーカーのスマホは以上のとおりですが、MWCは、モバイル関連で世界最大の展示会なだけに、ほかのも数多くのスマホが展示されていました。中国・深センに拠点を構えるuCloudlinkは、eSIMに対応した「S1」「P1」の2機種を出展。前者がスマホ型、後者がフィーチャーフォン型で、それぞれ同社のeSIMに対応しているのが、最大の特徴です。P2280006

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GlocalMeのクラウドSIMを搭載したS1とP1

 このeSIMは、GlocalMeというブランドで展開されるWi-Fiルーターに搭載されているのと同じもの。日本では、FREETELブランドを取得したMAYA SYSTEMが、「jetfi」として販売・レンタルしているのも、このGlocalMeです。FREETELは、eSIM搭載のスマホを近く発売する予定とのことで、このモデルがベースになる可能性が高そうです。

 ほかにも、ZTEの関連会社Nubiaが「Z17s」「Z17 mini S」を披露。Alcatelも、Android Oreo(Go Edition)を採用した「Alcatel 1」などを発表しており、幅広いメーカーのスマホが出そろった格好です。一方で、依然としてフィーチャーフォンにも需要があり、ノキアブランドを取得したHMDグローバルの発表した「Nokia 8810 4G」も、大きな話題を呼びました。MWCのブースにも、多数の人が集まっており、人気の高さがうかがえます。

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NubiaのZ17S

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Alcatelはシリーズ名を数字に変更。写真はGo Editionの1X

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復刻モデルとして話題を集めたNokia 8810 4G

 Nokia 8810は、かつてノキアが販売していたフィーチャーフォンの復刻モデル。これをHMDグローバルが、LTEやVoLTEに対応させ、蘇らせました。OSには、KaiOSを採用しており、一部のGoogleアプリも利用できます。HMDグローバルが日本での展開をしていないため、発売される望みは薄そうですが、対応バンドなどを調整すればMVNOでも使えそうなだけに、期待したいところです。