1月9日から12日に渡って、米ラスベガスで、世界最大の技術見本市、CESが開催されました。テクノロジー全般が対象の展示会だけに、スマホ本体はやや少ない印象は受けましたが、周辺機器まで含めてみれば、その数は圧倒的。ここでは、CESで見てきた注目のスマホや、ウェアラブル関連製品を紹介していきます。

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1月9日から開催されたCES。今年はGoogleも出展

ソニーはミドルレンジのXperiaを2機種出展

 サムスンやLGといった大手メーカーは、例年、2月のMobile World Congressやその前後に新モデルを発表することが一般的で、今年のCESでも、スマホの発表は見送られました。これに対し、ソニーモバイルは一足早く、ミドルレンジモデルを発表。「Xperia XA2」「Xperia XA2 Ultra」「Xperia L2」の3機種を発表し、前2機種をCESのブースに展示していました。
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Xperia XA2(左)とXA2 Ultra(右)

 中でも注目したいのが、Xperia XA2 Ultra。同機種は、ソニーモバイルとして初のデュアルカメラ対応モデルで、しかも指紋センサーを背面に搭載しています。デュアルカメラは、標準レンズと広角レンズの2つで、画角を切り替える際に使用します。画質は標準の方がいいものの、広角では、複数人で自撮りを楽しめます。用途に合わせて、カメラを切り替えることができるというわけです。

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フロントにデュアルカメラとフラッシュを搭載

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画角を切り替えることが可能

 Ultraと銘打ってはいますが、サイズは6インチ。左右のベゼルが薄いこともあって、片手でもギリギリ持てるサイズ感に仕上がっていました。チップセットはSnapdragon 630。メモリも4GBと、大容量です。背面のカメラなど、一部の機能はフラッグシップモデルに及びませんが、普段使いには十分な性能。日本での展開予定が未定なのは残念ですが、仮にSIMフリーで発売されれば、人気が出そうです。

プロジェクタースマホやタフネススマホなど変わり種も

 CESはスタートアップ企業が多く出展するイベントだけに、大手メーカーではなかなか作れないような、尖った端末も多かった印象があります。スマホに分類していいのかどうかは議論の余地がありますが、キーボード搭載の「Gemini PDA」もその1つ。かつて、日本で出ていたシャープのIS01を彷彿とさせる、PCライクな端末です。

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キーボード搭載のGemini PDA

 GeminiはコンパクトなキーボードつきPCといった趣の端末ですが、OSにはAndroidを採用しており、音声通話も利用することができます。これ1台で、ネットも通話もできるというわけです。ディスプレイサイズは5.99インチ。会場にいた説明員によると、日本語配列のキーボードも用意しているということで、発売に期待が持てます。

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LTEバージョンは音声通話にも対応

 チャレンジングな端末という意味で注目したいのが、米スタートアップのWireless Mobi Solutionが開発した「Movi Phone」。こちらは、本体にプロジェクターを内蔵しており、スマホのスクリーンを、最大200インチ程度のサイズで壁などに投影することができます。動画を大画面で楽しめるのはもちろんですが、工夫次第では、プレゼンなどにも使えそう。プロジェクターを内蔵していながら、サイズは一般的なスマホサイズに収まっているのも魅力です。

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プロジェクター搭載のMovi Phone

 ほかにも、日本でSIMフリーモデルとして発売されているCATブランドのスマホ「S41」が併催のイベントに出展されていました。型番的には、日本で発売されているS40の後継機となり、5000mAhの大容量バッテリーを搭載。他の機器を充電できるのが特徴で、充電を制御するための、専用アプリも搭載されていました。

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他製品への充電が可能なCAT S41

ウェアラブル製品もズラリ、注目モデルをピックアップ

 スマホ本体は上記のように、そこまで多かったわけではありませんが、周辺機器に目を移すと、その数はカウントできないほど。訪れるブースの先々で、スマホと接続する製品を目にするほど、豊富な展示内容となっていました。

 その中で、筆者が特におもしろいと思ったのが、人体の熱をエネルギーに変換して駆動するスマートウォッチの「Matrix PowerWatch」。スマホと連動して、歩数や距離を計測するというのは従来のスマートウォッチと同じですが、人体の熱を利用しているため、バッテリー切れの心配がありません。

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人体の熱で駆動するMatrix PowerWatch

 バッテリー使用量を抑えるため、ディスプレイの表示が薄めでしかもモノクロですが、「充電」という面倒な作業から解放されるのは大きな魅力。まさに、アナログの時計感覚で使うことができるスマートウォッチといえるでしょう。

 さりげなく身に着けられるという点では、指輪型の製品である「Motiv Ring」にも注目しました。デザイン的には、まさに指輪ですが、裏面にセンサーが取り付けられており、これを使って歩数や心拍数などを計測するといいます。スマートウォッチのように、どうしてもガジェット感が出てしまうアイテムとは違い、自分から言わなければそれがウェアラブル製品だと気づかれないほどの仕上がりでした。

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まるで指輪な見た目のMotiv Ring

 ウェアラブルという点では、レノボのVRヘッドマウントディスプレイである、「Mirage Solo」もおもしろい製品です。このHMDは、GoogleのVRプラットフォームである「Daydream」に対応していますが、スマホを差し込んで使うわけではなく、単独で駆動します。LTE非対応なのが残念ですが、このHMDに直接180度の写真を送れる「Mirage Camera」には、LTE対応モデルが用意されています。

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レノボのMirage SoloとMirage Camera

 こうした製品は、まさに出展のオンパレードで、時間的な制約もあってそのすべてを見ることができたわけではありません。むしろ、筆者が直接見たのは、ごくごく一部。ウェアラブルをはじめとしたIoTとも呼べるスマホ周辺分野が、大きく盛り上がっている様子がうかがえました。