Tommyを引っさげ、日本に上陸したフランスのスマホメーカーのWikoが、第二弾の端末を発売します。新たに日本で発売されるのは、独ベルリンの展示会IFAで発表された、「VIEW」です。WikoはVIEWに留まらず、さまざまなコラボレーションも実施していく方針。ここでは、その全体像を解説していきます。

PB220252

18:9のディスプレイをお手頃価格で楽しめるVIEW

 VIEWは、ハイエンド端末で一般的になりつつある、縦長ディスプレイを搭載したミドルレンジのスマートフォン。ハイエンド端末で採用されることが多い有機ELでなく、ISP液晶ではありますが、比率が18:9と縦に長いため、1画面に収まる情報量がこれまでの端末より増えているのが特徴です。

PB220277
アスペクト比は18:9で、通常のスマホより縦長

 Wikoは、IFAでスペックが異なる3機種のVIEWを発表していましたが、日本に導入されるのは、ちょうど真ん中のもの。チップセットに「Snapdragon 425」を採用し、メモリ(RAM)は3GB、ストレージ(ROM)は32GBです。スペックからも分かるように、価格は安め。Wikoによると、2万円台後半に収まるとのことで、トレンドの縦長ディスプレイを、気軽に使える端末といえそうです。

 安価ながら、メタルボディを採用しており、デザインや質感は上々。セルフィーにもこだわりがあり、ソフトウェア処理で背景ボケを作れたり、前面にフラッシュが搭載されていたりと、機能が満載です。しかも、画素数は1600万。背面のカメラが1300万のため、インカメラの方が、高い画素数で撮影できます。

PB220259
カラーは4色で、金属製のボディを採用

PB220374
インカメラ用のフラッシュを内蔵

 SIMフリースマホでは一般的になりつつある、DSDS(デュアルSIM/デュアルスタンバイ)にも対応。しかも、この機種は、ドコモ、au、ソフトバンクと3社のVoLTEに対応しているといいます。VoLTE対応も徐々に広がりつつありますが、まだまだauのみという機種が多いのが一般的。これは、通話にやや特殊なCDMA2000 1Xを使わないようにするための措置です。PB220293
主要3キャリアのVoLTEに対応する

 一方で、最近ではワイモバイル対応を見越して、ソフトバンクのVoLTEが利用できる端末も増えています。WikoのVIEWは、これをさらに一歩進めて、ドコモのVoLTEまで利用できるという特徴があります。音声通話の品質にこだわる人には、うれしい機能と言えるのではないでしょうか。VIEWの発売は、12月を予定しています。

くまモンとのコラボで生まれた「くまモンのすまフォン」

 もう1機種、年内の発売を目指しているのが、背面のカバーにゆるキャラの代表格であるくまモンをあしらった、「くまモンのすまフォン」です。フランスメーカーとのコラボレーションモデルを表現するため、くまモンがトリコロールのマフラーを巻いているのも特徴的です。

PB220352
くまモンのすまフォン

 このモデルは、発売済みのTommyがベースになっており、現在、取り扱うMVNOを探している段階とのこと。端末の背面のほか、パッケージもくまモン仕様になっており、しかも組み立てることで、VRゴーグルになる仕掛けもあります。このVRゴーグルを通じて、熊本城のコンテンツを楽しむことができます。

PB220358
パッケージがVR用のゴーグルになる仕掛けも

 くまモンのすまフォンには、売上の一部は地域活性化や復興支援に使うことも想定しているとのこと。フランスメーカーとくまモンというと異色の組み合わせのようにも見えますが、くまモンはフランスの観光親善大使を務めるキャラクター。実は、フランスメーカーとの相性も抜群だったというわけです。

日本に向けた小ロットのカスタマイズに力を入れるWiko

 このくまモンのすまフォンの開発には、MVNOの「くまモバイル」が関わっています。くまモバイルはご当地密着型のMVNOで、熊本県で、主に訪日外国人向けにプリペイドSIMカードを販売している会社。このプリペイドSIMのパッケージにもくまモンを使っているといいます。

PB220301
開発にはくまモバイルが関わる

 この会社向けに開発されたのが、くまモンのすまフォンですが、残念ながらくまモバイルだけでは、十分な販売量が見込めません。そこで、くまモバイルはパートナーを募集。同業となるMVNOと協力して、くまモンのすまフォンを広げていきたいといいます。ほかにはない、ちょっと変わったスマホを求めているMVNOには、フィットするかもしれません。

PB220322
販売パートナーになるMVNOを募集している

 Wikoは、1万台程度の小ロットから、特別なカスタマイズを行っていきたいといいます。大きなメーカーだと、専用モデルを作るための最低ロットが上がってしまい、MVNOにとってはなかなか導入が難しいのが現状ですが、Wikoは小回りを利かせることで、これに応えていく方針です。

 もちろん、カスタマイズといっても、ゼロから端末を作るわけではなく、くまモンのすまフォンのように、カスタマイズできるのは一部分にとどまります。一方で、特別なキャラクターなどをプリントすれば、端末でオリジナリティを出すことも可能です。差別化に苦しくむMVNOには、うってつけのソリューションといえるかもしれません。後発であるWikoがシェアを伸ばしていくためにも、必要な戦略といえるでしょう。