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お昼時なんて全然読み込みが終わらない!

格安SIMは安くてお得。でもその価格が認知されてユーザーが増えた現在では、特定の時間帯のアクセス集中による通信速度の低下も問題になっています。どのくらいの遅さか? というと、数年前、3GからLTEへと移り変わり始めた頃のキャリアと同じレベルといえばわかりやすいでしょうか。

酷い時ではTwitterの読み込みや投稿も息切れしている状態もあります。一時期まったくデータが降りてこない「パケ詰まり」といった現象が問題になりましたが、あれと似たようなレベルです。速度が低下する時間帯としては、主に朝夕の通勤時間、昼休み時間があります。利用場所によって多少の違いはありますが、特に昼休み時間の低下は酷いものです。


時間帯や曜日による混雑状態の推移は、2015年のデータですが、みおふぉんBIC SIMでおなじみのIIJmioがユーザーへの情報共有イベント「IIJmio meeting 9」にてトラフィックパターンを公開しています。
 

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出典:「IIJ-IIJmio meeting 9 IIJのモバイル&バックボーンインフラ

12時ちょい過ぎからグンと盛り上がって、3時や帰宅時間などに再び盛り上がりを見せていますね。

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出典:「mineo-ネットワーク増強とトラフィックデータを大公開!

mineoもスタッフブログでトラフィックパターンを公開しており、こちらも2015年のデータです。2015年頃になると利用ユーザーの急増による回線混雑が深刻化しはじめたことから、どういったことが起こっているのか? というのを解説するための資料なのかもしれません。

なお、2017年ではどうなったかというと、僕が契約している某格安SIMで混雑し始めるお昼の12時:15に計測した速度結果がこんな感じ。

 

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11時45分くらいに計測したときは、ダウンロードが14Mbpsくらい出ていたので、明らかに混雑による低下です。せめて1Mbpsは超えて欲しい

貴重な昼間のスマホタイムが、ローディング時間でどんどん失われていくことを考えると深刻です。そこで、「速度低下に効果があり」とされている幾つかの対策を実際に試してみました。

いずれもお昼12時15分以降から、順に試していった結果です。スピードテストアプリはネットワークの総合的な評価とは直結しませんが、ひとつの指針としてどうぞ。

1.スマホの再起動
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●テクニック後の速度:Ping:121/下り:0.97Mbps/上り:4.49Mbps

スマホのソフトウェアに不具合が起こり、通信処理が低下していることで遅くなっている。といった可能性もほんの少しだけある可能性です。最近のスマホOSは熟れているので、滅多に起こらない現象かとは思いますが、それでも試す価値はあるでしょう。……と、試してみたのですが、今回の速度低下の原因はそういったトラブルではなかったようです。

2.機内モードのON/OFF

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●テクニック後の速度:Ping:128/下り:0.78Mbps/上り:6.42Mbps

通信をON/OFFして、電波を掴み直すといった対応です。コンディションの悪い電波を掴んで離さないといった場合には解決が期待できますが、今回の検証では電波は安定していたようで、大きな効果は得られませんでした。

3.あえて3Gに切り替える
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●テクニック後の速度:Ping:168/下り:0.54Mbps/上り:0.54Mbps

LTEが混んでいるなら、もう3Gって空いてるんじゃない? といった所を狙ってみました。しかし、結果はこちらもイマイチ。LTEで混んでいるなら3Gも混んでる!

4.あえて制限モードで通信する(通信速度切り替えができるMVNOの場合)

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●テクニック後の速度:Ping:118/下り:0.17Mbps/上り:0.36Mbps

格安SIMによっては、高速通信容量を消費しない低速モードに切り替えることができます。回線が混んでいると、200kbs制限にしたらさらに遅くなるのか? といったところも検証してみました。結果として、通常で200kbpsを超えるトラフィックコンディションであれば、制限モードでもほぼ公称値どおりの速度は出るということになります。

なお、もともと制限モードにしても対して変わらない速度だった場合は、昼時は制限モードで良いのかもしれませんね。コツコツとした節約が月末に響いてきます

5.電波リセットアプリを利用する
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●テクニック後の速度:Ping:115/下り:0.55Mbps/上り:4.70Mbps

電波をリセットすることで、コンディションを回復する。といったアプリもあります。ようするにやっていることは機内モードのON/OFFと一緒なのですが、藁にもすがる思いで試してみました。アプリの説明にあるように、電波コンディションが悪い状況を解決するためには効果があるのかもしれませんが、今回の実験では特筆した効果は得られないという結果になりました。


以上、いくつか効果的!と言われている民間療法を試してみましたが、どれも大きな効果は得られませんでした。ただし、全てがまったく効果のないオカルトなのかといったらそうではありません。

A. 電波の掴み直しで効果がでる場合もある

基地局によって混雑の度合いが異なるケースもあります。特に繁華街など混雑するエリアで、複数の基地局の境界にある状態であれば、混雑した電波を離して違う電波に接続し直すことで、速度の向上がある程度期待できます。今回の検証のようにそれが確実に効果があるかといったら、「そういうこともあり得る」と言わざるを得ませんが、機内モードのON/OFFや電波リセットアプリも試してみる価値はあるでしょう。

A. スマホ本体にトラブルが起こっている場合もある

特定の時間帯だけでなく、日常的に速度が遅いというのであれば、ソフトウェア的な不具合を疑って再起動は試す必要はあると思います。最近のスマホOSはよくできているので、めったに無いトラブルかもしれませんが、定期的に再起動するというのはコンディション維持のためにも大事です。

 

お昼遅いよ問題は根本的に解決できるのか?

キャリアに比べると帯域の細い(データ通信の道幅が狭い)MVNOの格安SIMは、増加したユーザーが一斉に通信すると、速度低下を招いてしまっている状態が続いています。根本的な解決法として、MVNO側でユーザーの増加に合わせてキャリアから借りている回線を増やしたり、回線設備を増強するといった対応が求められます。

 

mineoの取り組み方は期待できる?

実はmineoでは、ネットワークトラフィック量を「ネットワークお天気情報」として、公開しています。

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同ページでは毎月のネットワーク増強予定日を公開するなど、ユーザーに対してオープンな姿勢を取っています。mineoに関しても時間帯によって通信速度の低下が起こっていることは確実ですが、状況を正確に伝えて増強の予定もきちんと公表しているという点で、非常に好印象です。


また一定の通信速度が出るような有料の「プレミアムコース」も用意されています。

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利用料金は月額料金にプラス800円と安くはありませんが、目標速度として昼休みでも10Mbps以上と述べているので、かなりの効果が期待できそうですね。

ただし、プレミアム帯域があふれた場合は、通常のmineoユーザーと同じ条件で通常帯域を利用することになるので、すっごくコミコミな時の速度はやっぱり遅くなっちゃいそうです。そしてもう1点、現在では応募枠が埋まっているため、申し込みできるタイミングが限られているということです。定期的に枠が増えて再度応募が始まるであろうと思われますので、そのタイミングを逃さぬように留意しましょう。

速さを求めるには、やはりコストがかかる。

というのは若干疑問にも感じますけど、やっぱりある程度の快適さも欲しいですしね。ひょっとしたら他の格安SIMでも、2017年はこういった速度保障や優遇サービスがトレンドになっていくのかもしれません。