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キャリアiPhoneから、SIMフリーiPhoneへの乗り換えも検討している方も多いと思います。iPhoneはAppleストアで購入することで、SIMフリーモデルで購入できます。端末価格が高価なので、Androidの格安スマホとは違ってかなりの思い切りが必要な初期投資ですが、それでも慣れ親しんだiPhone、iOSを格安SIMで運用できるというのは魅力的です。

AndroidからAndroidへの乗り換え
iPhoneからAndroidへの乗り換え
AndroidからiPhoneへの乗り換え

と何回かに分けて解説してきた乗り換え特集の最後は、「iPhoneからiPhoneへの乗り換え」方法。最新のiOS10.3での手順となります。

Wi-Fiを使うかPCを使うか?まずはメリットとデメリットを知る


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iPhoneのバックアップと復元方法は主に2種類のルートが存在しています。ひとつはPCのiTunesを利用したバックアップと復元です。パソコンにiTunesがインストールされていることが必要になります。

もうひとつはiPhoneユーザーなら誰もが使えるAppleのクラウドサービスである、iCloudを使ってクラウド上にバックアップを作成し、それを復元するといった方法です。手軽ですがバックアップできる容量や対象が限られています。それぞれメリットとデメリットがあるので、手順の前に知っておきましょう。

なお、新品のiPhoneで格安SIMを利用する場合は、iPhone本体のアクティベートにWi-Fiが必要。またiCloudでの復元にはWi-Fi接続が必要。iTunesでの復元の場合アプリの復元にはWi-Fiが推奨とされているので、基本的にどちらの方法もWi-Fi接続が必要となると思っておきましょう。

大容量データをバックアップすることになるので、自宅で行なった方が安全ですが、自宅にWi-Fiが無い場合は、公衆無線LANでも可能です。ただしその際はきちんと暗号化されている公衆無線LANを選びましょう。公衆無線LANが付帯している格安SIMなら、若干安心感が増します。

●パソコンのiTunesを使ったバックアップと復元

◯メリット
・PCを使って安定したバックアップと復元ができる
・自分の任意のタイミングでバックアップできる
・写真や動画の大容量データもバックアップできる
・アプリのパスワードなども含めてバックアップできる

×デメリット
・パソコンが必要になる

欠点としては「パソコンが必要」というただ1点で、現状ではほぼ完全なバックアップを作成できる唯一の手段です。日々のバックアップはiCloudでも良いかもしれませんが、機種の乗り換えという大きなバックアップ・復元時には、こちらの方法が推奨されます

●iCloudを使ったバックアップと復元

◯メリット
・iPhoneだけで手軽に復元できる
・電源が接続されている時に自動的にバックアップが作られる

×デメリット
・長時間のWi-Fi接続が必要
・iCloudの無料容量が5GBしかない
・カメラの写真は、ほぼiCloudに入り切らないため、別の手段でバックアップする必要がある

一番の利点は「手軽さ」という点です。iCloudのバックアップを有効化しておくと、iPhoneが「電源に接続」「Wi-Fiに接続」「ロックもしくはスリープ状態」といった時に自動でバックアップが作成されます。

欠点としては、バックアップできる容量が少なく(無料だと5GB)、カメラロールの写真や動画などはバックアップしきれません。Googleフォトなどの別の手段を講じる必要があります。アプリのデータはバックアップできますが、各アプリに登録してあるパスワードなどはバックアップと復元が行なえません。

さらに詳しいバックアップの仕様などはAppleのサポートページで詳しく解説されています。

さて、どちらで実行するか決まりましたか?

iTunesを使ったバックアップと復元

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まずは個人的に推奨したいiTunesを利用したバックアップと復元です。環境としては最新版のiTunesがインストールされているパソコンが必要です。ノートパソコンでもデスクトップパソコンでもどちらでも可能ですが、OSはWindowsであれば「Windows 7」以降、macOSであれば、「OSX 10.9.5 (Mavericks)」以降が必要です。ハードディスクやSSDにはiPhoneのストレージ容量を超える空き容量があると安心です。

1.iPhoneからiTunesへバックアップ

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まずは「iTunes」を起動し、パソコンにiPhoneを接続します。 パスコードの入力を求められたり、「このコンピュータを信頼しますか?」といったメッセージが表示された場合は、パスコードを入力し、「信頼する」をタップしましょう。正しく接続できれば、iTunesの右上にiPhoneのアイコンが表示されるので、そちらをクリックします。

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「iPhoneのバックアップを暗号化」にチェックを入れて、パスワードを設定します。これを行なうことで、アプリのパスワードなどもまとめて保存できるため、復旧作業が非常に楽になります。パスワードは紙などに書いて保管しておきましょう。

パスワードが入力できたら「パスワードを設定」をクリックするとバックアップが開始されます。バックアップ完了までしばらく待ちましょう。

2.iTunesを使ってiPhoneを復元

続いて新しいiPhoneにデータを復元していきます。ここでは工場出荷状態から復元する手順を紹介するので、すでに開通テストなどで、iPhoneが利用できる状態まで設定している場合は「設定」→「一般」→「リセット」→「すべてのコンテンツと設定を消去」で初期化しておきます(データは消えてしまうので注意)。

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iPhoneの電源を入れて、初期設定が開始されたら画面の設定に沿って進めます。なお、格安SIMは接続用プロファイルをインストールするまではモバイルデータ通信できないので、アクティベートにはWi-Fi接続かiTunesへの接続が必要になります。

「Appとデータ」画面が表示されたら「iTunesバックアップから復元」をタップし、「iTunesに接続」と表示されたら、パソコンでiTunesを起動してLightningケーブルを差し込みましょう。

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「新しいiPhoneへようこそ」画面では「このバックアップから復元」にチェックを入れバックアップを作成したiPhone名を選択。「続ける」をクリックします。

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暗号化を解除するためのパスワードを入力して「OK」をクリックすれば、iPhoneが元の状態に復元されていきます。

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復元は進行と共にiPhoneが再起動されるので、初期設定の続きを行ないます。Apple IDなどを設定しましょう。

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Wi-Fiに接続されていると、前のiPhoneで利用していたアプリが自動的にAppStoreから再インストールされていきます。セットしてある格安SIMのAPNプロファイルをインストールすれば、格安SIMへの移行は完了です。

iCloudとGoogleフォトを使ったバックアップと復元
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iCloudを利用する場合は、5GBといった限られた無料容量の中にデータが収まるように調整せねばなりません。しかし、iPhoneで写真や動画を撮っていると、明らかに容量オーバーです。移行の時だけiCloudの有料プランを申し込み、翌月からはキャンセルするといった方法もありますが、完全無料で行なうのであれば、そこで「写真」をバックアップの対象から外し、容量無制限の「Googleフォトでバックアップするといった手順を採用しています。

1.Googleフォトで写真と動画をバックアップ

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「Googleフォト」アプリをインストールして起動。Googleアカウントでサインインします。Googleアカウントが無い場合は「その他の設定」から発行することができます。発行したGoogleアカウントのIDとパスワードは忘れないようにメモしておきましょう。


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バックアップの設定は「バックアップと同期」をオンにして、アップロードサイズは容量無制限の「高画質」がおすすめです。あとはWi-Fiに接続されていて、Googleフォトアプリが起動していれば、iPhone内の写真や動画が自動的にGoogleのクラウド上に保存されていきます。これでたとえ端末が変わっても、同じクラウド上の写真たちを表示できるという寸法です。


2.iCloudバックアップを有効にする

続いてiPhoneの各種設定をiCloudに保存しましょう。

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「設定」→「アカウント名」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」とタップ。iCloudバックアップをオンにします。


3.写真をiCloudへのバックアップ対象から外す

・「iCloudフォトライブラリ」を利用している場合

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「設定」→「写真とカメラ」→「iCloudフォトライブラリ」のスイッチをオフにします。

・「iCloudフォトライブラリ」を利用していない場合

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「設定」→「アカウント名」→「iCloud」→「iCloud(容量が表示されている場所)」→「ストレージを管理」とタップ。バックアップ項目の中にある利用しているiPhoneをタップし、「バックアップするデータを選択」項目にある「フォトライブラリ」をオフにします。


4.バックアップの実行

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「設定」→「アカウント名」→「iCloud」→「iCloudバックアップ」とタップから「今すぐバックアップを作成」をタップして手動で直前のバックアップを作成しましょう。

 

5.iCloudからiPhoneを復元

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バックアップを新しいiPhoneへと復元しましょう。手順はiTunesを利用した場合と途中までは同じです。iPhoneの電源を入れて、初期設定が開始されたら画面の設定に沿って進めます。「Appとデータ」画面では「iCloudバックアップから復元」をタップし、前のiPhoneと同じApple IDを入力してサインインします。

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画面の指示に従って進めると復元するバックアップを問われます。復元したいものをタップすると、そちらのバックアップを利用して復元が行われ、iPhoneが再起動されると、過去のiPhoneで使っていたアプリなどが再度ダウンロードされていきます

6.Googleフォトを確認

復元された「Googleフォト」アプリを起動し、バックアップを取った時と同じ手順でGoogleアカウントでサインインすれば、バックアップ作成時の写真や動画にアクセスできます。

 

以上でiPhoneからiPhoneへの環境移行は完了です。Googleフォトを利用するためにGoogleアカウントが必要になり、またGoogleフォトの「高画質」プランは容量無制限ですが、若干サイズが調整されてオリジナルのサイズで保存できないといった点に注意しましょう。もし写真や動画をオリジナル画質のまま引き継ぎたいのであれば、iTunesを利用した環境移行がおすすめです。