格安SIM、格安スマホへ移れない理由の1つとして挙げられることが多いのが、「メール」です。スマホにはGmailもLINEもあるため、詳しい人ほど「今さらメール?」と思われるかもしれませんが、キャリアが提供するメールを使ってコミュニケーションすることがある人がいるのも事実。親がケータイしか使っていなかったり、学校の連絡網でケータイメールが指定されていたりなど、理由はさまざまです。

 実際、格安SIMを提供するMVNOの中には、メールサービスを提供していない会社もあります。このようなとき、連絡手段はどうすればいいのでしょうか。格安SIM初心者が取りうる選択肢を、ここにまとめました。

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根強く使われるキャリアメール

Gmailやプロバイダーのメールを使う

 もっとも手っ取り早いのは、Gmailやプロバイダーのメールを使うことです。Androidであれば、アカウントを作成する際に必ずGmailを作るので、持っていない人は少ないでしょう。iPhoneユーザーでも、iCloudメールが利用できます。

 Gmailはプッシュ通知に対応しているため、メールが届くとすぐに、着信が表示されます。これを使うことで、ケータイメール感覚でメールの送受信が可能になります。iCloudメールでも、これは同様です。どちらも、アカウントを端末に入力するだけで利用できるため、設定も簡単。絵文字を使うこともできます。

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GmailやiCloudメールなどの一般的なメールを使う

 ただし、GmailやiCloudメール、その他プロバイダーメールは、キャリアメールとのやり取りができないことがあります。相手が、迷惑メール設定をかけている場合がそのケースです。最近では、大手キャリアのメールにも自動で迷惑メールを振り分けるフィルターが導入されていますが、かつてはケータイ以外からのメールを一括でブロックするフィルターのかけ方が主流でした。

 そのため、この設定になったままの人は、ドコモ、au、ソフトバンクなど、一部のキャリアメールからしかメールを受けることができません。これだけ広く使われているにも関わらず、残念ながらGmailやiCloudメールは、キャリアの迷惑メールフィルターからは“ケータイメール”と見なされていないのです。そのため、ケータイメール宛てにメールを送る際には、相手が迷惑メールフィルターを解除していることが必須になります。

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迷惑メールフィルターでブロックされることも

SMSをメール代わりに活用する

 メールの代わりに、電話番号だけでメッセージを送ることができるSMSを活用するという手もあります。この場合は、相手の電話番号さえ知っていれば、メッセージを送ることができ、簡単にコミュニケーションを取ることができます。SMSはキャリアメールとは別のサービスになるため、上記のような迷惑メールフィルターをかけていても、メッセージは送れます。

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電話番号でメッセージを送れるのがメリット

 ただし、この場合だと、1通ごとに料金がかかってしまうのがネックと言えそうです。ドコモ系MVNOの場合、SMSの料金は1通につき、3円がかかります。ただし、これは文字数が全角70文字までの場合で、文字数に応じて、最大で30円かかってしまいます。端末によっては全角で670文字まで送受信できるようになったSMSですが、そのぶん、1通ごとに料金がかかってしまうのが難点と言えそうです。

LINEやMessengerなどのメッセンジャーで代替

 スマホの場合、メールやSMSなど、従来からのケータイの機能にこだわる必要はありません。アプリとして存在するメッセンジャーをインストールすれば、コミュニケーションの手段はさらに広がるからです。代表的なところではLINEがありますし、Facebookのサービスの一環としてMessengerもよく使われるサービスと言えるでしょう。

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LINEやMessengerを使うとやり取りが簡単に

 このようなメッセンジャーなら、相手が同じサービスを使っていれば、直感的にメッセージやスタンプを送受信できます。むしろ、スマホでは、こちらのコミュニケーション手段が主流と言えるかもしれません。

 逆に言えば、相手がスマホでないと、やり取りができない可能性も高くなります。冒頭で挙げたような、親とコミュニケーションするようなときは、相手がフィーチャーフォン(ガラケー)だと、LINEやMessengerを利用できないケースがあり、これがデメリットと言えます。

 ここまで挙げた方法は、どれも一長一短。相手に合わせて手段を選べばいいとはいえ、一発で問題を解決する方法はありません。GmailとSMSを組み合わせて、事前に迷惑メールフィルターを解除してもらうなど、合わせ技が必要になってくるでしょう。大手キャリアにも、時代遅れになりつつある迷惑メールフィルターの設定は、ぜひ見直してほしいと感じています。

2台持ちでキャリアメールを残す方法も

 コミュニケーションする相手の都合もあり、どうしてもキャリアメールを捨てられないという人は、最終手段として、大手キャリアと格安SIMの2台持ちをするという手もあります。格安SIMだけを持つ場合と比べると、どうしても料金はかかってしまいますが、2台持ちをすることでメールを残せるのはメリットと言えるでしょう。

 たとえば、ドコモの場合、ドコモメールはIMAPとして、外部のメーラーから読み込むことができます。公開されているパラメーターを設定するだけで、標準的なメールアプリで読み込めるのです。これを利用すれば、メールは格安SIMを入れたスマホで送受信でき、ドコモのSIMカードを入れた1台目の端末は、音声通話のみに絞ることができます。

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ドコモメールをGmailアプリに設定した

 この応用として、デュアルSIMの端末にドコモのSIMカードと格安SIMの2枚を入れれば、1台で電話もメールの送受信も行えます。電話は「カケホーダイ」などの定額プランを使いつつ、メールは割安な格安SIMのデータ通信プランを利用できるというわけです。ドコモでカケホーダイとspモードだけを契約したときの料金は3000円。ここに格安SIMのデータ通信を組み合わせると、3GBでプラス900円、6GBでプラス1520円といった金額になります。

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デュアルSIM端末で1台に回線を集約する手もある

 格安SIM単体で利用するよりも割高ではありますが、それでも大手キャリアでデータパックを契約するよりは、トータルでの金額を抑えられます。注意点としては、端末購入に伴う毎月の割引を受けている場合、データパックを外すと割引が受けられなくなることがあります。ドコモの場合、月々サポートが継続している際は、この2台持ちを実施すると損をする可能性がある点は気をつけましょう。

 また、もっと料金を節約したいなら、回線を1台に集約するのはあきらめて、ドコモ側の回線をLTEケータイ(いわゆるガラホ)に変更してしまうのも手です。この場合、「カケホーダイライトプラン(ケータイ)」とspモード、ケータイパックだけで、1800円から利用できます。ただし、この際には、ドコモケータイに機種変更が必要になるため、端末代がかかることもあります。

 いずれにせよ、どうしてもメールが必要という場合は、多少のコストがかかることは覚悟して、大手キャリアの回線を残しておくのが手っ取り早い方法と言えるでしょう。