「話題のスマホ」とも呼ばれる、iPhone 7、7 Plusが、ついに発売されました。両機は初の防水・防塵対応で、10月からはSuicaやiD、QUICPayに対応するとあって、例年を超える話題を集めています。早速、その実機を手にしたので、注目点をおさらいするとともに、MVNOでの利用可否をチェックしてみました。

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大きく進化したカメラに、ステレオスピーカーも搭載

 まず注目したい進化点が、カメラになります。iPhone 7は画像数こそ前のiPhone 6sと同じですが、光学手ぶれ補正が搭載され、よりノイズの少ない写真が撮れるようになりました。暗い場所でも、手ぶれ補正があるぶん、感度を上げなくて済むからです。F値が1.8というのも、明るい写真に貢献しています。実際、真っ暗な夜景を撮っても、以前のiPhoneよりノイズが少なくなりました。

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F値1.8で手ぶれ補正にも対応し、ノイズの少ない写真が撮れるようになった

 iPhone 7以上に注目なのが、iPhone 7 Plusのカメラ。こちらはiPhone初の2眼カメラが搭載されています。iPhoneならではのポイントは、望遠レンズと広角レンズの2つが搭載されていること。これによって、あたかも2倍の光学ズームをしているかのような操作が可能になります。ご飯を撮影するときなどに、被写体に影がかからないようにできて便利な機能と言えるでしょう。もちろん、ポートレートを撮るときにも活躍します。

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iPhone 7 Plusのカメラは、光学ズーム的に使える

 カメラだけでなく、音楽性能も進化しています。iPhone 7、7 Plusともに、スピーカーはステレオになりました。音量もこれまでの約2倍になり、音楽を聞いたり、動画を見たりするときの迫力が大きく増しています。スピーカーは本体上部と下部の両方に搭載されており、これによって、音が正面から聞こえてくるのもポイントです。

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スピーカーは上下に2つ

防水・防塵対応でFeliCa搭載にも対応

 iPhoneシリーズとしては初めて防水・防塵に対応したのも、iPhone 7、7 Plusの特徴です。よく見ると、SIMカードスロットにパッキンがあるのも、防水であることを裏づけます。防水性能はIP67。Androidには、もう少し防水仕様が高いものもありますが、日常使いには十分。急な雨などに降られ、iPhoneがびしょ濡れになっても安心です。防水が欠かせないという人も、これでiPhoneを選択肢に入れることができるでしょう。

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防水仕様になり、SIMカードスロットにもパッキンが施された

 もう1つ注目したいのが、FeliCaへの対応です。これまでのiPhoneも、近距離通信規格のNFCに対応しており、決済サービスの「Apple Pay」を提供していました。一方で、残念ながら、国内では未提供。これは、NFCの決済端末が普及してなかったためと言われています。

 しかし、ここにきて、iPhoneはAndroidやフィーチャーフォンと同じFeliCaを搭載することになりました。これによって、FeliCa版のApple Payがスタートします。提供開始は10月からで、まだ利用はできませんが、対応サービスとして、すでにSuicaとiD、QUICPayが発表されています。おサイフケータイとは異なり、楽天Edyやnanaco、WAONは利用できませんが、この3つがあれば、それなりに広い場所で決済ができるはず。

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FeliCaにも対応し、サービスは10月下旬から開始予定

 UIにも磨きがかけられており、使い勝手は、おサイフケータイを上回っているところがあります。たとえば、SuicaはカードをiPhoneでタッチするだけでApple Payに取り込むことができ、残高が足りなくなりそうなときは通知でお知らせしてくれます。こうした体験をゼロから構築してきたのは、iPhoneならではと言えるでしょう。サービス開始が楽しみです。

SIMフリー版も発売開始、MVNOでの利用も可能

 3キャリアがiPhoneを巡って激しい戦いを繰り広げていますが、一方で、アップル自身はSIMフリー版も販売しています。SIMフリー版はオンラインもしくはApple Storeの店頭で購入が可能。対応周波数は、ドコモ、au、ソフトバンクをきちんとカバーしているため、事実上、日本のキャリアはすべて使うことができます。

 もちろん、MVNOも例外ではありません。筆者が手持ちのSIMカードで確認した限りでは、基本的に、ドコモ系のMVNOのSIMカードはきちんと利用することができました。iPhone 7、7 Plusは、通信速度も向上しており、3波を束ねる3CC CAというキャリアアグリゲーション技術に対応しています。これによって、国内では、ドコモの375MbpsのLTE Advancedが利用できるようになりました。

 ドコモのネットワークを借りるMVNOも、その恩恵は受けることができます。ただし、MVNOはドコモとの接続ポイントで速度が限られてしまうため、時間帯や場所によっては、十分な速度が出ない可能性もあります。それでも、以前より、無線区間でのボトルネックが減ったと考えれば、乗り換える価値はあるはずです。

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下り最大375Mbps対応。MVNOにも多少恩恵がある

 ただし、MVNOで利用する際は、注意したい点もあります。これまで問題なく動作していた、mineoの「Aプラン」(au回線)で、一部SIMカードが音声通話非対応になっています。mineoのAプランは、音声に3G回線を使うSIMカードと、音声にLTEを使うSIMカードに分かれていますが、前者での通話ができなくなっています。

 試しに、3G回線を使うmineoのSIMカードをiPhone 7に挿してみたところ、手持ちのSIMカードでは通話ができました。ただし、公式な検証結果ではNGとされているため、このSIMカードを持っている人は、VoLTEに対応したSIMカードに変更した方がいいでしょう。いずれにせよ、au系MVNOのネットワークではテザリングができないため、そこまで利用することを考えると、ドコモ系MVNOを選んだ方が得策です。
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3Gで音声接続できたが、公式には非対応

 また、実はiPhone 7、7 Plusの発表の裏で、先代の端末であるiPhone 6s、6s Plusや、3月に発売されたばかりのiPhone SEが、値下げされています。特にiPhone SEは、64GB版でも税抜きで4万9800円と、かなりお値打ちになりました。初期費用を抑えつつ、MVNOでランニングコストを下げることも容易になり、ますます魅力が高まったと言えるでしょう。