海外でスマホを使う際に、悩ましいのが通信費の問題。大手キャリアの場合、データローミングで1日最大2980円かかり(auの世界データ定額は980円)、滞在が長期間だと割高に。一方の格安SIMは、基本的にデータローミングができず、その他の手段を用意する必要があります。

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3850円でデータ通信ができる海外用SIMカード

 そんな悩みを解決するSIMカードが、IIJから登場しました。それが「IIJmio海外トラベルSIM」です。このSIMカードは、いわゆる「ローミングSIM」で、計42の国や地域に対応。BIC SIMとして、ビックカメラやソフマップ、コジマなどでパッケージを購入することもできます。

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店頭ではBIC SIMとして購入できる(右)

 料金は、SIMカードのパッケージ代が3000円。ここに、500MBのデータ通信をチャージすると、3850円がかかります。30分の音声通話つきのプランの場合は4600円。SIMカード代は一度きりで、あとは3850円もしくは4600円でチャージをする仕組みです。リチャージには100MBのプランもあり、こちらはデータ通信のみが800円、音声通話6分つきが1000円。ちょっと不足した場合には、こちらを選ぶといいでしょう。

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スタートパックは2種類から選択可能

 同様の海外用プリペイドSIMはmineoや楽天モバイルも取り扱っていますが、500MBでのデータ通信が割安なのがIIJmioの特徴。mineoだと5480円、楽天モバイルだと3850円から4950円と幅がありますが、これらと比較しても、安価に利用できることが分かります。 

「IIJmio海外トラベルSIM」をドイツで使ってみた!

 海外取材の際に、このIIJmio海外トラベルSIMの使い勝手を試してみました。

まず、事前準備としてテスト通信をします。端末にSIMカードを挿し、海外トラベルSIMのWebサイトに繋がるか確認してみましょう。

 プランを適用したあとは、事前に端末にSIMカードを挿し、テストしてみましょう。ちなみに、IIJmio海外トラベルSIMは、オランダの通信事業者のネットワークを利用しています。そのため、通常のIIJmioとは異なり、ドコモの端末をそのまま使うことはできません。このSIMカードを利用する際は、ドコモの端末でもSIMロックを解除するか、元々SIMフリーの端末を選ぶようにしましょう。

テスト通信をしたあとに必要となるのが、プランの申し込み。「スタートパック」の有効期限は14日のため、申し込みは滞在期間を逆算して、渡航直前にするのがオススメです。 

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SIMカードは3サイズ対応。最適なサイズに切り取ってから、端末に挿そう

 今回はモトローラの「Moto G4 Plus」を利用しました。この端末だと、2枚のSIMカードで同時に待受けができます。日本のMVNOのSIMカードでも、音声通話のローミングはできるため、1枚目のSIMカードに日本のSIMカードを、2枚目のSIMカードに海外トラベルSIMを挿しておけば、普段の電話番号に着信しつつ、データ通信ができて便利です。

 SIMカードを挿したあとは、APNを設定します。SIMフリー端末の場合、自動的にVodafoneのAPNがセットされることがありますが、これをそのまま利用することはできません。新たに「iij.dataxs.mobi」というAPNを作り、それを選択するようにしましょう。筆者が試したドイツでは、Vodafoneの3Gネットワークに接続。すぐにデータ通信できるようになりました。

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SIMを読み込んだらAPNを設定

 3Gといってもデータ通信の速度は意外と速く、下りで13Mbpsほど(デュッセルドルフで測定)。Webサイトもサクサクと表示されました。数MB程度のアプリのダウンロードも、ストレスなく行えます。残念ながらLTEにつなぐことはできませんが、大きなサイズのデータをアップロードするような使い方をしなければ十分なパフォーマンスです。

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3Gのみだが速度は13Mbps以上出た

 また、音声通話も試してみました。先ほど解説したように、IIJmio海外トラベルSIMは、オランダの通信事業者のネットワークを使っています。そのため、電話番号もオランダのものに。こちらもきちんとつながり、通話することができました。通話はLINEなどのアプリで行えばいいという考え方もありますが、現地でレストランの予約などをする際に必要になることもあります。そのようなときは、電話ありのスタートパックを購入するといいでしょう。

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電話にはオランダの国番号がつく

現地SIMまでのつなぎとして使う手も

 使い方次第ではありますが、大手キャリアのデータローミングより安くなることもあるため、格安SIMのユーザーはもちろん、大手キャリアのユーザーも、海外渡航用に1枚持っておくといいでしょう。

 海外出張、海外旅行の心強い相棒と言えそうなIIJmio海外トラベルSIMですが、大容量のデータ通信をしようと思うと、500MBでは足りなくなります。リチャージはできるものの、もっとデータの単価が割安な1GBパックや2GBパックもほしいと感じました。

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リチャージは100MBもしくは500MB単位で可能

 このようなときは、IIJmio海外トラベルSIMを“つなぎ”として使い、現地のSIMカードを買うという手もあります。特に滞在期間が長いときは、その方が割安になる可能性も高くなります。ある程度の語学力は必要になりますが、チャレンジしてみる価値はあるでしょう。