おサイフケータイにワンセグも備え、その上、防水・防塵のMIL規格対応。そんな注目のSIMフリースマホが、ついに登場しました。富士通製の「arrows M03」が、それです。そんなarrows M03を発売前にお借りすることができたので、早速、その特徴をレビューしていきます。

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おサイフ、ワンセグ、防水・防塵に対応!

 arrows M03は、いわゆるミッドレンジのSIMフリースマホながら、“日本仕様”と呼ばれる機能にはフル対応しています。まず、おサイフケータイに対応しており、モバイルSuicaや楽天Edyなどの各種電子マネーが利用可能。防水・防塵にも対応しているため、急な雨の多いこの季節でも、安心して利用できます。

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おサイフケータイに対応。Suicaも利用可能

 とは言え、ここまではarrows M02にも搭載されていた機能。USB端子がキャップレスになるなどの進化はありますが、基本的にはほぼ同じものです。日本仕様における最大の違いは、ワンセグに対応していること。これは、arrowsとしてはもちろん、SIMフリーのスマホとしてもまだ珍しい機能です。

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microUSB端子はキャップレス

 しかも、ワンセグはホイップアンテナ内蔵式。最近では、大手キャリアから発売されるスマホも、ワンセグアンテナを外付けにするものが増えていますが、やはり内蔵式の方が手軽です。わざわざ使うかどうか分からない、ワンセグのアンテナを持ち運ぶ必要がなくなるからです。

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ワンセグのアンテナはホイップ式

 テレビが見られることにメリットを感じない人もいるかもしれませんが、放送は特に災害時にその効果を発揮します。モバイルネットワークが混み合っていて、電話やデータ通信ができなくなっても、テレビから情報を取ることができるからです。放送は、双方向通信が可能なスマホなどとは異なり、一方向に一斉配信できるのが特徴。ネットワークが混雑しがちな災害時でも、きちんと情報を得ることができるのは、安心感があると言えるでしょう。

上質なデザインでスペックのバランスも良好

 デザイン的には、よりすっきりした印象になりました。背面はフラットになり、樹脂製ながら、一見するとガラスを使っているかのよう。側面のフレームには金属が採用されており、持ったときにその質感の高さがしっかり伝わってきます。価格帯にもよりますが、こうした高級感のある素材はフラッグシップモデルのお家芸。その要素を、きっちりミッドレンジモデルに持ってきたところは、好感が持てます。一見しただけでは、ミッドレンジモデルとは分からない質感です。

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シンプルながら、上質感のあるデザイン

 スペック的には、大きくは1つ前のarrows M02から変わっていません。チップセットは「Snapdragon 410」で、ディスプレイは5インチのHDです。サクサク動きますが、複数のアプリをサクサク切り替えながら使うという用途には向きません。とは言え、ブラウザでネットを見たり、SNSを使ったりといった、日常の動作で不満を感じることはないでしょう。

 細かな点では、arrows M02では削られてしまっていた5GHzのWi-Fiに対応している点が、評価できます。このクラスのスマホだと5GHzは対応の有無が分かれるところですが、一方で、2.4GHz帯は混み合っていて特に出先では使えないことも。あまりスペックには出ない点ですが、こうした機能向上はうれしいポイントです。

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Wi-Fiは5GHzに対応している

 また、arrows M02からの進化点としては、カメラの画素数も向上しており、arrows M03には1310万画素のアウトカメラが搭載されています。暗いところでの写りも比較的よく、ユーザーインターフェイスもシンプルで操作性も悪くありません。バッテリーも、このクラスとしては十分な2580mAh搭載です。

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1310万画素と高画質なカメラ

 見逃されがちな点かもしれませんが、arrows M03は、ジャイロセンサーに対応しています。ミッドレンジ以下のSIMフリースマホでは非対応なことも多いこの機能ですが、実は話題の「ポケモンGO」でAR機能を利用するためには必須となります。ポケモンGOをフルに楽しむうえでも、最適なスマホだというわけです。耐衝撃性もあるため、プレイに熱中しすぎて落としてしまっても安心です。
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ポケモンGOはARまでフル対応

MVNOごとのカスタマイズにも要注目

 以前から、富士通はMVNOごとに細かなカスタマイズをしています。arrows M03でもそれは健在。たとえば、楽天モバイルにはほかにはないゴールドがありますし、mineoには鮮やかなグリーンが用意されています。さらに、イオンモバイルでは、ソフトウェアまでカスタマイズされており、画面の拡大機能に対応。同じarrows M03ですが、色だけでなく、機能まで違うのです。1機種ながら、選択肢が豊富なのは魅力と言えるでしょう。

 これだけ充実した機能、スペックを備えながら、価格は4万円台前半。楽天モバイルのように、本体価格を2万9800円(7月29日まで)に据え、勝負に出るMVNOまで登場しました。各社の反応を見る限り、arrows M03はMVNOからも高い支持を得た端末です。この夏に発売されるSIMフリースマホの中では、本命の1台と言えるのかもしれません。

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イオンモバイル版は、画面の拡大機能も装備