格安スマホでも大手キャリアでもない、第3勢力として人気を集めるワイモバイルから、新たな機種が登場します。それが、日本初の「Android One」となる「507SH」です。ワイモバイルでは3月に発売したiPhone 5sと並ぶ主力に育てていく方針。その意味では、注目の機種と言えるでしょう。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA          

Android Oneってなに?

 では、そもそもAndroid Oneとはどのようなものなのでしょうか。現在のスマホには、大きく分けて2つのOSがあります。アップルのiOSと、グーグルのAndroidです。アップルはハードからソフトまでまとめて手掛けており、逆にAndroidではハードウェアの製造を各メーカーが担っています。

 そのため、Androidは端末のバリエーションがとても広くなっています。SIMフリースマホも、一部を除けばほとんどがAndroid。キャリアのスマホでも、XperiaやGalaxy、AQUOSなどにはすべてAndroidが採用されています。

 そのAndroidとAndroid Oneの大きな違いは、どちらが主体となってOSをコントロールしているかというところになります。一般的なAndroidの場合、グーグルがOSを発表したあと、メーカーがそれを各社の端末に合わせた形にカスタマイズして、発売します。

 一方のAndroid Oneには、グーグルが用意したAndroidが、ほぼそのままの形で載っています。ここには、メーカーが手を加えることができないのです。そのため、Android Oneを採用した機種に関しては、基本的にすべてユーザーインタフェースが同じになります。考え方としては、グーグルが直接販売しているNexusシリーズに近いものと言えるでしょう。
20160713
 ただし、Nexusシリーズは、端末そのものがグーグルブランドで販売され、メーカーは製造を担当する裏方にすぎません。これに対し、Android Oneは、前面に出るのがメーカーのブランドです。507SHに関しても、シャープ製であることを全面に打ち出しています。販売もグーグルからではなく、各キャリアやメーカーが取り扱うことになります。

 

 通常のAndroidと異なる点は、アップデートが18カ月間、最低1回保証されているところにもあります。一般的なAndroidは、あくまでキャリアやメーカーがそれぞれの判断としてOSのバージョンアップを行っています。場合によって、それが見送られることもあります。

 これに対してAndroid Oneはグーグルのプログラムに沿い、最低1回は必ずメジャーアップデートがかかる形になっています。507SHについてもこれは同じで、次期Androidである「Nougat(ヌガー)」にも対応する予定です。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 もともと、Android Oneは、新興国向けに始まったプログラムで、当初はローエンド端末が中心でした。一方でグーグルはその枠組みを徐々に広げており、今ではミッドレンジモデルにもAndroid Oneが広がっています。507SHについても、チップセットにSnapdragon 617が搭載されるなど、ミッドレンジの中でもやや高めのスペックに仕上がっています。Nexusシリーズと違い、メーカーが独自ブランドで出せる端末ということが、機能の違いにもつながっています。グローバルブランドではないぶん、その地域に合った仕様にすることができるというわけです。

防水やワンセグなどの日本仕様にも対応した507SH

 507SHでは、それが防水とワンセグという形で表れています。防水に関しては、IPX5/8。キャップレス防水仕様のため、充電端子にカバーがついておらず、簡単に充電できるのが特徴です。ワンセグはアンテナが外付けですが、アプリから簡単に起動できます。

P7050211

P7050234

 また、バッテリーは3010mAhと大容量。ディスプレイには省電力で定評のあるIGZOが採用されており、公式には3日間駆動することがうたわれています。もちろん、CPUをフルに使うようなゲームをしたり、長時間動画を見っぱなしにしたりすれば、駆動時間はもっと短くなりますが、他の端末と比べて大きく持ちが悪いということはなさそうです。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

 実際に実機を触ってみたところ、動作スピードも良好でした。Android標準のUIはサクサクと動き、アプリの起動もスムーズです。この辺に関しては、最新のミッドレンジモデルと比べてもそん色ない仕上がりになっています。素のAndroidも、見た目がシンプルで使い勝手は悪くありません。

12

 ディスプレイは5インチで、やや丸みを帯びていることもあって、持ちやすい端末です。一方で、ディスプレイの解像度は720×1280ドット。低すぎるというわけではありませんが、ミッドレンジモデルでもフルHDの端末は増えているため、少々気になるところです。実際、文字のくっきり感のような部分では、見劣りすることも事実です。

 

 ストレージが16GBなのも、長く使う上ではネックになりそうです。もっとも、507SHに関しては、NexusシリーズにはないmicroSDカードに対応しているため、写真や動画などを移しておけば、容量不足を回避することも可能。こうした点は、メーカー製端末ならではと言えるかもしれません。

Screenshot_20160708-220235

 ミッドレンジモデルではどうしてもOSのアップデートが遅れがちになっていましたし、セキュリティパッチも定期的に配信されているわけではありません。こうした不安が解消されているのも、Android Oneを採用した507SHの魅力です。安価な端末を長く使いたいというユーザーには、いい選択肢になりそうです。

Screenshot_20160711-180038