台湾で開催されたコンピューター関連の見本市「COMPUTEX TAIPEI」で、ASUSが「ZenFone」シリーズの最新モデルを発表しました。日本での展開予定は現時点では未定ですが、周波数が対応した「JPバージョン」があるなど、投入の期待が高まります。

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高性能ミッドレンジでど真ん中を狙う「ZenFone 3」

 新たに発表されたのは、「ZenFone 3」シリーズ。これまでのZenFoneは、丸みを帯びた樹脂製の背面が特徴でしたが、ZenFone 3ではこれが一新され、より高級感のある金属やガラスが採用されました。ラインナップは全部で3機種。それぞれの名称は、「ZenFone 3 Deluxe」「ZenFone 3」「ZenFone 3 Ultra」となり、「ZenFone 2」のころとは位置づけがやや異なっています。

 最上位モデルとしてZenFone 2があり、そのデザインバリエーションに「ZenFone 2 Deluxe」があったのに対し、ZenFone 3はやや性能が高いミッドレンジモデル。チップセットにはクアルコムの「Snapdragon 625」を搭載しており、メモリは3GBもしくは4GBになります。

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 背面にはガラス素材を採用。ZenFoneに特徴的だった前面の同心円はなくなり、代わりに背面にそのモチーフがあしらわれています。カメラは1600万画素。チップセットこそミッドレンジ向けですが、メモリやカメラなど、さまざまな点でハイエンドに近い性能となっています。

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最上位モデルでハイスペックな「ZenFone 3 Deluxe」

 この上位モデルになるのが、「ZenFone 3 Deluxe」です。こちらは、チップセットに「Snapdragon 820」を搭載。このチップは、日本で言えば、夏モデルの「Galaxy S7 edge」や、「Xperia X Performance」に搭載されているのと同じもの。ZenFone 3シリーズの中では、プレミアムな性能を持った端末ということになります。

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 そのスペックの充実ぶりは、チップセット以外にも表れています。メモリは4GBもしくは6GBを内蔵。カメラは2300万画素で、位相差オートフォーカスとレーザーオート―フォーカスに対応。被写体が動いているときに、フォーカスを合わせ続ける機能も利用できます。3つのオートフォーカスに対応したことで、明るい場所、暗い場所を問わず、素早くピントを合わせることが可能。その最大速度は、0.03秒です。

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 細かな点では、急速充電をさらに高速化した、「Quick Charge 3.0」にも対応。上下の区別がなく、どちらの方向でもケーブルを刺すことができる「USB Type-C」にも対応しています。売れ筋を狙い、高いスペックを備えてきたZenFone 3に対し、ZenFone 3 Deluxeは今採用できる技術を、とことんまで盛り込んだ1台と言えるでしょう。ZenFone 3とは異なり、ボディはフルメタルで高級感をさらに高めています。

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 ここまで機能を搭載していながらも、価格は499ドル(約5万2888円)から。ZenFone 3も249ドル(2万6391円)からと、ASUSが得意としているコストパフォーマンスは健在です。実際、ZenFone 3 Deluxeを会場で触ってみましたが、オートフォーカスが速く、ディスプレイもキレイ。パフォーマンスの高さを考えると、5万円台前半も納得の出来栄え。キャリアから出ている製品が軒並み8万円以上することを考えると、割安にも思えてきます。

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映像や音にこだわった「ZenFone 3 Ultra」

 ある意味、王道なZenFone 3と、その上位版であるZenFone 3 Deluxeに対し、変化球とも言えるのがZenFone 3 Ultraです。このモデルは、AV性能にこだわった端末という位置づけで、大迫力の映像を楽しめるよう、ディスプレイは6.8インチと大型です。サイズ感としては、ギリギリ片手で持てたものの、どちらかというとコンパクトなタブレットに近くなります。

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 映像だけでなく、音響にも他のZenFoneにはない独自の機能が搭載されています。ZenFone 3 Ultraは、5デュアルマグネットスピーカーを搭載。ステレオで、かつ大音量なのが特徴です。一般的に筐体が小さければ小さいほど、大きな音を出すのは難しくなりますが、ASUSによると、12.9インチのiPad Proとほぼ同レベルの音量を実現したとのこと。イヤホンやヘッドホンをつけた際には、7.1チャンネルのサラウンドも楽しめます。

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 また、カメラ機能はZenFone 3 Deluxeと同等で、2300万画素のセンサーを搭載。位相差オートフォーカスやレーザーオートフォーカスも、同じように利用できます。チップセットこそ「Snapdragon 652」とミッドレンジ向けですが、映像や音楽、カメラはハイエンド以上の性能を誇るというわけです。

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 フラッグシップのZenFone 2を軸に、多数のバリエーションを展開してきたASUSですが、2016年は、いきなり3モデルを発表して、勢いを加速させています。スマホメーカーとしては後発でしたが、2年間でユーザー数は3000万を突破。日本でも、SIMフリー市場で高いシェアを誇ります。より高級感が増し、機能もパワーアップしたZenFone 3シリーズも要注目な存在。日本で出れば、前作同様、SIMフリースマホの台風の目になりそうです。