毎日使う機能ではないだけに、格安SIMユーザーにとっての意外な落とし穴になるのが、「国際ローミング」です。国際ローミングとは、自分のSIMカードをそのまま海外で使うための機能。キャリア同士が提携関係を結び、他国のユーザーを受け入れるという仕組みです。

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格安SIMでも音声通話はそのまま使える

 この国際ローミングは、キャリア同士の交渉になります。サービスはドコモ、au、ソフトバンクがサービスを提供しており、日本人が投稿するメジャーな国や地域はほとんどカバーしているため、利用したことがある人も少なくないでしょう。

 格安SIMも、その恩恵にあずかることができます。日本のMVNOは、大手キャリアから音声通話のサービスをそのまま借りてきているため、国際ローミングもそこについてくるというわけです。通話料に関しては、国ごとに異なりますが、おおむね国内での通話よりは割高。着信に料金がかかる点にも、注意が必要です。

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 ただ、普段の番号でそのまま電話を受けられるのは、安心感があります。いざというときに、大切な電話を受けることができるからです。この点については、MVNOだからと言って、心配する必要はありません。

 筆者が試しにmineoのSIMカードを台湾で使ってみたところ、発信、着信ともにできました。日本に発信する際には「+81」をつけなければいけないなどのルールはありますが、この点は慣れれば問題ないでしょう。iPhoneのように、自動的に国際番号を付加してくれる機種もあります。

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データ通信はできないことがほとんど

 一方で、いわゆる「データローミング」には、対応していないことがほとんどです。ドコモ、au、ソフトバンクは多くの国や地域で、データ通信料が定額になるサービスも提供していますが、そのような料金以前に、通信することが一切できなくなります。

 mineoのSIMカードでテストしてみても、結果は同じでした。アンテナピクトが立ち、上で解説したように通話はできるものの、データ通信のマークが表示されません。これは、「データローミング」の項目をオンにしていてもです。

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 原因は、MVNOの設備が、海外のキャリアに接続されていないため。キャリアからサービスを丸ごと借りている音声通話とは異なり、データ通信はMVNO側が独自の設備を持っています。海外キャリアを経由した状態だと、そこにアクセスできないのです。

 

対策は現地SIMを買うこと

 どうしても海外でデータ通信を行いたいというときは、SIMカード自体を変えてしまうのがもっとも手っ取り早い方法になります。海外では、旅行者向けのプリペイドプランが充実している国も多く、指さしだけで買うことができるショップもあります。

 

 こうしたところでSIMカードを買えば、現地のデータ通信料が適用されます。筆者がいまいる台湾では、空港限定で完全定額のSIMカードが販売されているため、データ通信量を気にせず利用でき、非常に便利です。

 購入も、空港にあるキャリアのカウンターで、契約したいプランを指で指すだけと簡単。中国語や英語が分からなくても、買うことはできます。自信がないときは、以前本ブログでも取り上げた、海外SIMを事前に用意しておくといいでしょう。

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 この場合、当然ながらSIMロックのかかっていない携帯電話が必要になります。MVNOユーザーの中にはSIMフリースマホを持っている人も多く、こうした場合は問題ありません。LTEの周波数が合わないというケースはありますが、最悪、3Gなら使えることがほとんどです。

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 ただし、例外もあります。それが、キャリア端末を使っていた場合です。MVNOでは、回線を借りているキャリアの端末も使うことができます。元々契約していたキャリアの端末をそのまま使っていたり、中古でキャリア端末を買ったりする人もいますが、このようなときは注意が必要です。

 このケースで、SIMロックが解除されていない場合は、海外のSIMカードが認識されません。このようなときは、データ通信をするために、何か別の端末を持っていくといいでしょう。安いSIMフリースマホなら、1万円前後で売られています。普段の端末と違うため、使い勝手が悪いと感じることはあるかもしれませんが、データ通信ができないよりはいいはずです。

 

 また、当然ながら、日本で使っているSIMカードを外したままにしておくと、普段の番号で電話を発着信することができません。日本の電話番号がどうしても必要なときは、もう1台端末を用意しておく必要があります。

 SIMフリースマホの中には、2台のSIMカードが入り、同時に着信を待ち受けることができる端末もあるため、このような端末なら1台でOK。海外に行くことが多いMVNOユーザーは、端末購入時にデュアルSIMかどうかを意識しておくといいでしょう。

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