3月31日に発売された9.7インチ版の「iPad Pro」は、通信の面でもおもしろい仕組みが備わっています。この機種には、Apple SIMが内蔵されているのです。Apple SIMとは、「iPad Air 2」とともに海外で発売された、書き換え可能なSIMカードのこと。昨年11月から日本での発売も始まり、大手キャリアではauがこれに対応しています。このApple SIMが、9.7インチ版のiPad Proから、本体に内蔵されたというわけです。

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auを選べば料金は31日間、1GBで1620円

 もちろん、従来からのiPadと同様、SIMカードスロットも搭載されているため、格安SIMなどを買って挿すことも可能。一方で、プリペイドで使いたいという人には、auのデータ通信がオススメできます。通信料は、1GBで1620円、有効期間は31日間。途中でデータ量がなくなったり、有効期限が過ぎたときは、追加のチャージも行えます。

 

 毎月通信料を払い、回線を維持するなら格安SIMの方が安くあがりますが、プリペイドという観点では、auも捨てがたいメリットがあります。MVNOでもプリペイドは、新規契約手数料が含まれていることがあり、単純な価格比較では割高になることもあるからです。

 

 たとえば、IIJmioのプリペイドパックは有効期間が3カ月、容量が2GBとスペック的にはauを上回りますが、料金は4094円。OCNモバイルONEの1日50MB、20日間使えるプリペイドも、料金は3024円です。auのプリペイドプランも通常だと3240円の新規契約手数料が取られますが、Apple SIMに限っては、それが不要になっています。

キャリア 料金(税込み) 容量 期間
au(Apple SIM) 1620円 1GB 31日
OCNモバイルONE 3024円 50MB(1日) 20日
IIJmio 4094円 2GB 60日
BIGBLOE 2916円 1GB 30日
mineo 3456円 1GB 60日
So-net 3200円 2GB 30日
b-mobile 3580円 1GB 30日


 

 そのため、たまにある出張のときだけデータ通信を使いたいというときや、イベントのときだけデータ通信を使えるようにしたいというようなときに、安く済ませることができます。iPadのように、必ずしも外に持ち出すわけではないデバイスには、ピッタリの料金と言えるかもしれません。別途SIMカードを挿さなくていいのも、気軽です。

 

まずはアカウントを作成

 入力項目はやや多いものの、設定はそこまで難しくはありません。まずは、iPadの設定を開き、「モバイルデータ通信」をタップ。画面右側に青い文字で書かれている「新規プランを追加」をタップします。

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 すると、「モバイルデータ通信アカウント」と書かれた画面が現れます。ここでは「au」を選択しましょう。初回利用時は、住所や名前の登録が必要になるため、「初期設定」をタップ。注意事項を確認したうえで、手続きを進めていき、暗証番号や名前を入力して、アカウントを作成します。ここで、いったんクレジットカードの入力も必要になるため、準備しておきましょう。

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 作業が終わったら、一度iPadを再起動する必要があります。再起動後、改めて「設定」の「モバイルデータ通信」を開きます。データ通信プランの「au」が「有効」になっているのが分かるはずです。この状態では、まだデータ量を購入していないため、通信ができません。データ容量を購入するために、「新規プランを追加」をタップしましょう。

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データ容量をチャージ

 再び、「モバイルデータ通信アカウント」の画面が出るので、ここでも「au」をタップ。次の画面も同じですが、今度は「データチャージ」を選択します。

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 次に、ログインが必要になります。電話番号は自動で入力された状態になるため、初期設定時に決めた暗証番号を入力してください。

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 メールアドレスやクレジットカード番号などを入力して、「次へ」をタップします。

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 注意事項を読み、入力内容を確認したら、「次へ」をタップ。これで、決済が行われ、データ通信ができるようになります。データ通信が可能になると、先ほどの設定画面に残量と残りの日数が表示されます。ここを見るだけで、あとどれくらい通信ができるのかが、すぐに分かるというわけです。

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通信速度も速く快適に使える

 試しに、速度を測ってみましたが、渋谷駅からやや離れた場所で、ダウンロードが33.79Mbps出ていました。auはMVNOと違い、お昼休みの時間帯に極端に遅くなるということもなく、通信環境も安定しています。

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 そのため、普段は格安SIMで通信しておき、どうしても遅くなるお昼時だけauを使うということもできます。Apple SIMが内蔵である点をのぞけば、普通のデュアルSIM端末のように使えるというわけです。

 なお、9.7インチ版のiPad Proでauを契約できるのは、SIMフリー版とau版に限られています。ドコモ版、ソフトバンク版はSIMロックがかかっているため、auは選択できません。各社ともデータ量をシェアできるプランはありますが、iPadのようなタブレットの場合、必ずしも使うとは限りません。そこに月額料金が発生するのは抵抗があるというのであれば、SIMフリー版を買っておくのも手と言えるでしょう。