世界最大のモバイル関連見本市「Mobile World Congress」(MWC)が、スペイン・バルセロナで開催されました。

 ここでは、スマホそのものからサービス、キャリアの通信技術まで、モバイルに関連したあらゆるものが発表、披露されます。その中から、格安スマホ、格安SIMにも関係がありそうな、新しいスマホを見ていきましょう。中には、日本にSIMフリーモデルとして上陸する機種もあるはずです。その可能性の高そうなものを、筆者の独断と偏見でピックアップしてみました。

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alcatelがブランドを刷新して、「IDOL 4」「IDOL 4S」を発表

 昨年、日本にも「IDOL 3」を投入し、本格進出を果たしたTCLコミュニケーション。同社は、「ALCATEL ONETOUCH」ブランドのスマホを出してきましたが、このブランドを刷新。「alcatel」という名称で、端末を展開していきます。

 日本でも発売されたIDOL 3は、alcatelにとって、グローバルでの「マイルストーン」となった1台です。特に欧州や北米では、同社の期待値以上の成果を残すことができ、日本や韓国などの市場に進出する、足がかりにもなったようです。

 

 この後継機として、同社が満を持して送り出すのが、「IDOL 4」とその上位版である「IDOL 4S」です。IDOL 4は、フルアルミニウムのボディを採用したミッドレンジモデルで、IDOL 3で特徴的だった上下どちらでも使えるリバーシブル仕様は受け継いでいます。チップセットには「Snapdragon 617」を採用します。

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 おもしろいのが、側面に搭載された「BOOMキー」。文脈を認識して、最適な効果を施すもので、ギャラリーを開いているときに押すとコラージュ写真ができたり、音楽再生中に押すと低音が強調されたりと、さまざまな効果が得られます。画面消灯時に写真をサッと撮れるのも、このボタンと連動した機能です。

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 また、IDOL 4Sに関しては、画面が5.5インチで解像度がWQHDと高く、チップセットも「Snapdragon 652」とより高性能になっています。それだけではなく、こちらの機種には、VRのヘッドマウントディスプレイが同梱されており、スマホのパッケージとして付属します。パフォーマンスの高さを生かし、スマホの用途を広げる取り組みとして、注目したい1台と言えるでしょう。

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 なお、2機種とも、現時点では日本での発売は表明されていません。ただ、IDOL 3が発売された国であるだけに、その後継機として、SIMフリーでの登場を待ち望む声も高まりそうです。

 

フラッグシップモデルの「LG G5」以外にも注目したいLGスマホ

 金属ボディを採用しながら、バッテリーを着脱可能にした「LG G5」が注目を集めたLGの新製品ですが、会場に展示されていた端末は、それだけではありません。MWCに合わせ、事前に発表していたミッドレンジモデルも、会場にはしっかりそろっていました。SIMフリーとしては、むしろこちらの方に注目しておきたいところです。

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 その1台の「LG X CAM」は、背面に2つのカメラを搭載したミッドレンジモデルです。2つのカメラを搭載することでアングルを広げ、非常に広角な写真を撮ることができるのが特徴。カメラ起動時に、ボタンで写真の広さを切り替えることができます。

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 実はこの機能、フラッグシップモデルのLG G5にも搭載されていたもので、その一部機能だけをミッドレンジに引き継いだというのが、LGの戦略。高価なフラッグシップモデルを買わなくても、一部だけその気分を味わえるというわけです。同様に、サブディスプレイを備えた、「LG X SCREEN」も事前に発表され、MWCのLGブースで展示されていました。

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 LG X SCREENは、画面上部に、時刻などを表示する常時点灯のサブディスプレイを搭載したモデル。画面点灯時にはこの部分がランチャーになるといった工夫も施されています。この領域は520×80ドットとそれほど広いわけではなく、必要最小限の情報を表示可能。LG G5にはディスプレイを常時点灯させる機能が搭載されましたが、これも、それを部分的に再現し、ミッドレンジモデルに落とし込んだものと言えるでしょう。

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ZTEも金属筐体や指紋センサー搭載のミッドレンジモデルを

 昨年は「gooのスマホ」としてミッドレンジモデルをSIMフリー市場に投入してきたZTEも、MWCに合わせて新機種をお披露目しました。1つ目が、金属筐体を採用した「Blade V7」。日本ではgooのブランドを冠されているZTEの商品ですが、元になっているのがBladeシリーズ。Blade V7は、その最新モデルというわけです。

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 スペック的には、5.2インチのフルHDディスプレイを搭載しており、ディスプレイが丸みを帯びているのも特徴。画面を光らせてセルフィーをよりキレイに撮る機能などが搭載されています。厚さが7.5mmと薄く、ミッドレンジモデルながら、スタイリッシュなデザインに仕上がっています。

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 この廉価版とも言える存在が、「Blade V7 lite」。スペックはBlade V7より抑えめで、ディスプレイは5インチのHDになっています。カメラも8メガピクセルと抑えめです。代わりに搭載されているのが、背面の指紋センサー。セキュリティ的には、こちらの端末の方が利便性が高いとも言えます。

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もちろんXperiaやGalaxyにも新モデルが登場

 今年のMWCでは、サムスンやソニーも、それぞれフラッグシップモデルを発表しました。サムスンは、1年ぶりとなる「Galaxy S7」「Galaxy S7 edge」を披露し、イベントを沸かせました。

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 1年前の「Galaxy S6」「Galaxy S6 edge」からパフォーマンスが向上したほか、防水やmicroSDカードに対応するなど、足りなかった“穴”を着実に埋めてきた印象があります。特にGalaxy S7 edgeは、5.5インチながら、そのサイズを感じさせない持ちやすさが印象に残りました。また、カメラのオートフォーカスの性能が大幅に上がり、瞬時にピントが合うのも新しいGalaxyの魅力です。

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 Xperiaは、これまでのXperia Zシリーズに終止符を打ち、新たに「Xperia X」「Xperia X Performance」「Xperia XA」の3機種を発表しました。日本では、最新のチップセットである「Snapdragon 820」を搭載した、Xperia X Performanceを発売する予定。これまでのXperia Zシリーズとは異なり、背面にメタルを使用しているのがデザイン上の特徴で、前面のガラスもラウンドしており、持ち心地がよくなっています。

 

 Xperia Xシリーズは、どれも5インチ。Xperia XとX Performanceは外観が近い兄弟機なのに対し、Xperia XAはメディアテック製のチップセットを搭載し、スペックは比較的抑えめにした「スーパーミッドレンジモデル」と定義されています。ディスプレイの左右の額縁を限界ギリギリまで細くしており、これまでのXperiaとは一目で違いが分かるデザインです。

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 残念ながら、Xperia X Performanceを除く、これらのモデルについては日本での発売は未定となっていますが、おそらく、Galaxyはどちらか(もしくは両方)が投入されることになるでしょう。また、Xperia XAについては、ミッドレンジで比較的価格も低いことが予想されるため、SIMフリーモデルとして登場すれば、人気が出そうな印象はあります。

  今年のMWCは、どちらかと言うとフラッグシップ寄りの機種が多く発表された印象がありますが、ミッドレンジモデルも存在感は十分ありました。この中から、日本で発売される機種が出てくるのが、今から楽しみです。